赤い熊さん | 夜汽車の汽笛への憧情

赤い熊さん

毎年ご覧いただき、ありがとうございます。

今回は予定を変更して、我が家にやってきた新しい仲間の紹介ですw


やってきたのはコレです。
JR貨物のディーゼル機関車、DF200形50番台です。
公募によりECO-Power READ BEARという愛称が付けられており、鉄ヲタには赤熊などと呼ばれています。

以前EH500形を入手し、それに釣られて東北・北海道方面の貨物列車を再現すべくコキ106形のテールライト付きを入手したのですが、その後ご存知のとおり「北斗星」を大量導入しました。つまり、青函トンネルを超えた向こう側の列車を我が家で走らせる下地ができていたわけです。
そんな中、最近運転会仲間でJR北海道車を増やしている人がいて、冗談で「北海道の貨物もどう?」と勧めてみたものの、よく考えたら自分自身が機関車さえ買ってしまえば北海道内の貨物を再現できることに気付いてしまったのです。見事なブーメランですねwwww
というわけで、半ば衝動買いで入手してしまいましたww

さて、ここでDF200型について軽く解説しましょう。

DF200形は平成4年に登場したJR貨物のディーゼル機関車です。
当時北海道内の貨物列車にはDD51型が使用されていましたが、国鉄時代の機関車であり老朽化が進んでいました。その代替用として製造されたのがこのDF200形です。


DF200形の特徴は6軸駆動の大柄な箱形車体と、動力方式に国内のディーゼル機関車としてはDF50形以来36年ぶりに電気式を採用したことでしょう。
電気式とはディーゼルエンジンを発電機として使用し、電気モーターを動力とする方式の事です。

従来、国内のディーゼル機関車には、自動車のオートマチック車と同じくエンジンをトルクコンバータを使った変速機を介して動力とした、液体式と呼ばれる方式でした。
一方、DD51形の出力は蒸気機関車C62並み2000psで、北海道の貨物の重要幹線であり勾配区間のある函館本線で使用するには1両ではパワーが足りず、常に重連使用となっていてコストがかかっていました。
そこでDD51を置き換えるにあたり、DD51形2両分のパワーを持つ機関車を製造することになりましたが、機関車に使用するような大出力エンジン用の鉄道用トルクコンバータが昭和50年のDE50形以来設計されていないことと、鉄道用の電気機器が急速な進歩を遂げ、半導体を使った装置の小型化・軽量化が進んだ事、貨物用機関車の大部分を占める電気機関車の設計と共通化可能な事などから電気式が採用される事になりました。

DF200形のエンジンはV形12気筒で排気量は46lのインタークーラー付きツインターボエンジンで、出力は1700psまたは1800ps(最大約2000ps)となっています。コレが2台搭載されていて、1550kVAの発電モーターがそれぞれ取り付けられています。
動力用のモーターは出力320kwの誘導電動機が6台搭載されていて、総出力は1920kwとなっています。
単純なパワーではDD51形の約1.5倍ですが、電気モーターの動力特性により実際にはそれ以上のパフォーマンスを発揮し、800t(フル積載のコンテナ車16両)の貨物列車を平坦線で110km/h以上の速度で牽引可能となっています。

なお、モーターの制御方式はVVVFインバータ制御で、駆動方式は堅牢なツリカケ式です。この辺りは最近のJR貨物の電気機関車と同じものとなっています。
運転最高速度は110km/hで、国内のディーゼル機関車としては最速を誇っています。

車体は箱形で全長19.6mと大型なものとなっているほか、機器を車内に納めるため屋根もブルートレイン客車などと同じく高屋根構造として室内スペースを大きく取っているのが特徴です。

機器室レイアウトの都合上、運転台側の乗務員扉が車体中央にあるのが特徴となっていて、他では見られない独特の形状となってます。
車体側面は小窓一カ所のほかは大きなルーバーで占められており、機器満載感抜群でより力強い印象ですw

屋根の中央にラジエーターファンが2基ついており、前後の屋根は点検用と思われる窪みが多数存在してゴツゴツした印象です。

助手席側の扉の後ろには愛称を示すロゴマークが付いています。外観上のワンポイントになってます。

前面は非貫通構造で、今時のJR貨物の機関車らしい精悍なマスクです。
いやぁ、カッコいいですね!

ここでDF200形の歴史をおさらいしてみます。
DF200形は1992年に試作機(901番)が登場しました。鷲別機関区に配置され、久々の電気式ディーゼル機関車と言うこともあって入念にテストが行われ、量産機が登場したのは平成6年からでした。
エンジンはドイツMTU社製(1700ps)のものを使用し貨物用機関車としては久々の海外製エンジンとなっています。
なお、試作機はヘッドライトは全て運転台窓上に付けられて、運転台窓下はテールライトのみとなっており、前面形状が量産機とことなっています。
1994年登場の量産機グループ(基本番台)は引き続きMTU社製エンジンで、12両が製造されました。
試作機と同じく鷲別に配置され、道内の対本州の大動脈である室蘭本線・室蘭本線・千歳線の他、石勝線・根室本線(滝川~帯広)でも活躍を始めました。
安定した性能を発揮して増備が続けられ、1999年からはエンジンを国産のコマツ製(1800ps)に変更した50番台が登場します。ちなみにこのエンジンはDD51形の機器更新車にも使用されたものをチューンしたものとなっていてDD51形との機器統一による保守コストダウンが図られています。上述のとおり、外観上では試作機と基本番台ではスカートが赤色だったものが、灰色に変更されています。50番台車は13両製造されました。
2005年からはモーターを制御するインバータの素子をGTOからIGBTに変更し、100番台を名乗ることになりました。100番台は2011年まで製造され、両数はグループ最大の23両となっています。なお、外観上は50番台との差違は見られません。
2008年には根室本線の釧路や宗谷本線の北旭川にも運用を拡大、2013年までに北海道内のDD51の定期運用を全て置き換えています。
さらに、2014年には通称「たまねぎ列車」で有名な石北本線の貨物列車にも登場し、道内貨物に使用していたDD51形を一掃することになりました。
なお、この年に鷲別機関区が廃止となり、全車五稜郭機関区に転属しています。

さて、ずっと北海道で頑張ってきたJR貨物のDF200形ですが、2015年に大きな転機が訪れます。
愛知地区に残るDD51形の老朽化が深刻化してきたため、いよいよ置き換え対象となりますが、需要の変化などで運用に余裕が出てきていた北海道のDF200形がコンバートされることになりました。123号機初めとする100番台車を対象に防音強化などの本州対応を行い、2016年から200番台となって愛知機関区に配属され、いよいよ本州に進出となりました。以降8機が200番台に改造されて愛知転属となっています。なお、200番台車は番号が元の車番+100となっており欠番が存在します。
なお、変わった出来事としては2016年にJR東日本のカシオペアが「カシオペアクルーズ」として北海道乗り入れを行った際に、既にJR北海道のDD51が全車引退していたため、DF200が抜擢され、貨物用のDF200形がカシオペアを牽引するという勇姿が見られました。
2018年頃からJR貨物の機関車や貨車、コンテナから順次JRFロゴが消されており、本形式でもロゴの消えた車両が存在しています。2020年現在ではJRFロゴのあるものと無いものが混在していますが、次第にロゴ付きのものは消えていくと思われます。

その外特筆すべき点としては2013年にJR九州のクルーズ列車「ななつぼしin九州」牽引用として基本設計を同じくした7000番台が登場しています。主な仕様は100番台をベースとしつつ、意匠は客車に合わせて大幅に変更されたものとなりました。この車両のみJR九州所属となっています。

さて、模型を見ていきましょう。
模型はTomix製品で、昨年発売のJRFロゴが無いものです。
今時の仕様と言うことになります。

Tomix製品らしく、取り付けパーツ満載ですw

各パーツを取り付けて・・・・

こうなりましたw
カプラーは見た目の良いGMナックルを使用しています。我が家のコンテナ貨車はKATOナックルまたはGMナックルとしているのでこれで問題ありませんw
区名札には銀河モデルのステッカーを使用しました。五稜郭機関区の車両は白地に青文字の「貨」の札も入るのですが、ステッカーが無いのでそのうち自作して付けようかと思っております。

最後に「金太郎」ことEH500との並び。かつては五稜郭で肩を並べていた両者です。青函トンネルの青森新幹線対応に伴い金太郎さんはEH800に交代してしまったので、今となっては夢の組み合わせになってしまいました。
うーん、ここはEH800も入れるべきですかねw

それにしても、JR貨物の機関車はカッコいいですね!

今回はここまで。次回もニューカマーの紹介です。