18キッパーの怨敵現るw | 夜汽車の汽笛への憧情

18キッパーの怨敵現るw

毎度ご覧いただき、ありがとうございます。

実は前回のDF200形を買ったとき、本来買うつもりだったのはコレでした。


JR東日本701系です。
交流電化区間としては初の通勤形電車にして、いまでは東北地方の電化区間のヌシとも言える存在です。
オールロングシートである上に何気に長距離運用もあったりするため、シーズンに18切符で移動する18キッパーには蛇蝎の如く嫌われている電車ですw

自分などは見知らぬ人とボックスシートで顔を合わせる方が苦痛なので、ロングシートは却ってウェルカムなんですけどねw
空いていれば反対側の窓を通して広々とした車窓を楽しめますし、横長の椅子などはソファーだと思えば余裕ですwww

かく言う自分も昔18切符で仙台から盛岡まで乗り通した事があるんですが、客車時代に長編成だったものが701系の短編成になったことによるであろう混雑については思うところがあるものの、電車自体は乗り心地もそれ程悪くないし、案外キビキビ走るしで、それ程悪い印象はありませんでした。

と言うわけで、優先順位こそ高くない物のなんとなく欲しいと思っていた電車ではあるんですが、昨年秋にKATOから発売されて、いよいよ購入・・・と思った矢先に色々出てきて先延ばしになっていましたw
しかし、我が家には東北を駆け抜けた「北斗星」や東北仕様なキハ110系もいるし、東北貨物のヌシであるEH500もいるしでいよいよ導入の下地が整ってきたと言うことで、ようやく新製品の被弾がなかったこのタイミングで入線と言うことになりましたw


今回入線したのは701系1000番台の仙台地区カラーです。かつては黒磯にも足を延ばしていて関東人には比較的親しみのあるカラーです。
赤・白・緑の三色の帯はイタリア国旗の色の様でどこかお洒落な感じもしますw

ここで701系について軽く解説しましょう。

JR東日本701系は1993年に登場した東北地方の交流電化区間用の通勤形電車です。
当時の東北地方の普通列車は電気機関車の牽く客車列車が主体で、デッキ付2扉で乗降に時間がかかったり、使用している50系客車に冷房がなかったり、機関車を使用しているため折り返し等の運用に手間がかかったりと、様々な問題を抱えていました。仙台以南は電車化しているものの、大半は新幹線開通で溢れた寝台特急形電車の改造車(715系)や急行形電車(455系)で、老朽化が進んだり、やはり2扉であるため乗降に問題があったりする状態になっていました。
ステンレスの近郊形719系も投入されていたものの、コストのためか多数派にはなりきれていない状況でした。
そこで登場したのがこの701系電車です。

前年に「価格半分・重量半分・寿命半分」のコンセプトで登場した「走ルンです」こと209の東北版と言える電車で、川崎重工のツーシート方式を使用した軽量ステンレス車体を採用。通勤形らしく片側3扉のロングシートになっています。
ただ、使用区間によってはロングシートではそぐわない所もあり、一部セミクロスシートとなっている車両も存在します。
車内保温のため半自動ドアスイッチを装備しているほか、2両編成にはワンマン運転用の設備も付いています。


ドア間の窓は大きな4連続窓ですが、中2枚は開閉可能なサッシュ付きの2段窓です。
一見スッキリとしたシンプルな装いながら、細かく見ると保守的な所も見えるなかなか味のあるデザインと言えるでしょうか。

前面は分割併合を前提とした貫通扉付きとなっていて、電気連結器を装備して連結作業を容易にしています。
デザイン的には205系の貫通版といった風情の質実剛健としたもので、209系に比べると保守的なデザインです。

制御方式はパワートランジスタ素子のコンバータとインバータを使用したVVVFインバータ方式となっています。これにより軽量化と製造コスト、保守コストがダウンしています。モーターは125kwのMT65形を使用。最高速度は110km/hで、従来の東北地区の電車と比べると優れたものとなっています。ただし、25‰を超えるような急勾配区間は得意でないようで、板谷峠は719系が、仙山線はE721系に役目を譲っています。
一部車両は製造当初は発電ブレーキを使用しており、ブレーキ用の抵抗器を屋根に載せていましたが、近年の機器更新により変換装置がE721系に準じたIGBT素子を使用したものに変更され、回生ブレーキが使える様になりました。これに伴って屋根上の抵抗器は撤去されています。

さて、701系は秋田地区でデビューを果たし、以下のバリエーションがあります。

・0番台:秋田地区向け基本仕様。

・100番台:秋田地区向け。テールランプの位置変更のほか、補助電源のSIV化等の仕様変更を行ったもの。一部車両は仙台地区でも活躍中。

・1000番台:仙台・盛岡地区向け。100番台をベースにパンタグラフを変更したほか、救援用に719系との連結回路を持つ。

・1500番台:仙台地区向け。1000番台をベースにコンバータ部分をIGBT素子にして回生ブレーキを搭載したもの。後期車はバリアフリーに対応してトイレの大型化が行われた。

・5000番台:奥羽・田沢湖線用。秋田新幹線に対応して標準軌となった区間の普通列車用。製造当初からセミクロスシートとなっている。

・5500番台:奥羽線のうち山形新幹線として標準軌となった区間の普通列車用。同区間で運用される719系5000番台の補助的な役割で、基本的に米沢~新庄で運用される。

また、上記のほかに以下の第三セクターでも同形車が活躍しています。

・いわて銀河鉄道7000系:基本仕様は1000番台と同じ。一部JRからの譲渡車あり。

・青い森鉄道701系:基本仕様は1000番台と同じ。セミクロスシートに改造されたものが多く存在する。一部JRからの譲渡車あり。

仕様や使い方には賛否両論あるデビューから27年目の701系ですが、事故や被災したものを除けば全て健在で、未だ勢力は衰えずと言ったところです。
もう暫くは東北地区の電化区間の主役として活躍しそうです。

さて、模型の方はこれまでマイクロエースや鉄コレで登場していましたが、我が家入線車は昨年出て来た待望のKATO製です。

今回入線は多数派である2両編成のセットです。4両編成セットも発売されていますが、余裕ができたら入れたいところですねw

製品ままの状態。これを入線製品しました。
とうわけで、早速のバラバラ事件ですw
付属のステッカーを貼り付けの上、銀河モデルのドアステッカーとトレジャータウンの優先席インレタでドレスアップします。
前面の幌にもトレジャータウン製品を使用してみました。

その結果・・・
こうなりましたw
いやぁ、かっこいいですねw

多くの人に指摘されている縦長なスカートについては、盛岡地区用に発売されたAssyパーツを買い損ねたので、今回は目をつぶることにしましたw
入手できた暁には交換したいところですねー。


優先席ステッカーはこんな感じです。裏貼り式のものを使用してリアリティアップですw

当初の予定よりだいぶ遅れて入線の701系ですが、実際に手にすると思った以上に気に入ってしまいました。
バリエーション展開もされそうですし、今後もいつの間にか増えることになるかもしれませんw

最後に今時の東北並び。
宇都宮に母の実家があったことと、自分の好きな夜行急行が多かった事から、我が家は東北方面の列車・車両のラインナップ前々から厚くなっていたのですが、今回の701系加入でより楽しめそうですw