寝台特急「北斗星」の深き沼 その18 | 夜汽車の汽笛への憧情

寝台特急「北斗星」の深き沼 その18

毎度ご覧いただきありがとうございます。

 

Nゲージでの「北斗星」の遊び方、いよいよ深い沼に入っていきますw

 

2.中級編

 

 

 

前回、主にKATOとTomixから北斗星客車が発売されていると書きましたが、KATO製はDXセットだけでラインナップが完結しており、編成バリエーションをつける選択肢がないため初級者向けだったのに対し、「Tomix製の北斗星を選んだ瞬間、それは中級者」と言えるほど、Tomixの北斗星客車のラインナップは非常に充実しています。また、Tomix製の「北斗星」はナンバーがインレタ による転写式になっていたり、アンテナ類がユーザ取り付けだったりと加工が必要になるので、より中級向けと言えるでしょう。

さて、KATO製品では2008〜2010年の混成編成を組むことができるだけでしたが、Tomix製品では複数の編成が発売されており、とりあえずセットを買うだけでも様々な編成を組むことが可能です。

ますは、各セット通りの編成を紹介しましょう。

 

・98676/98677 JR24系25形特急寝台客車(北斗星1・2号)セット

これはTomixが昨年発売した編成で、1990〜1991年 北斗星1・2号の編成になります。やや時代が古い上に短期間の編成だったゆえか、いまだに市場での新品在庫が見られる編成です。

 

↑上野(上野-青森/函館-札幌)・函館(青森-函館)

  形式 車種 所属 Tomix品番 備考
1 オハネフ25 200 B寝台 JR北海道 98676 テールライト付
2 オハネ25 B寝台 98677 0番台または100番台
3 オハネ25 B寝台 98677 0番台または100番台
4 オハネ25 B寝台 98677 0番台または100番台
5 オハネフ25 200 B寝台 98677 テールライトなし
6 スハネ25 500 ソロ・ロビー 98676 501または502
7 スシ24 500 食堂車 98676 501または502
8 オロネ25 551 ニューツインDX 98677 特定ナンバー車
9 オロハネ25 550 ロイヤル・ソロ 98677 556〜
10 オロハネ24 554 ロイヤル・デュエット 98676 特定ナンバー車
11 オハネフ25 0 B寝台 98676 テールライトなし
カニ24 500 電源車 98676 502または503
↓札幌(上野-青森/函館-札幌)・青森(青森-函館)
 
珍車オロネ25形550番台を含んだこのセット、ややイロモノであることに加え、やはり時代が古い上に1年間のみの編成であることからか、瞬殺の多いTomixの北斗星の中では比較的人気の無かった編成です。
逆にいえば入手しやすく、中級の中では比較的初級向けといった製品でしょう。
2〜4号車はオハネ25形が3両続きますが、セット内容は0番台1両、100番台2両となっています。特に順序は決まっていなかったのでお好みで組成すると良いでしょう。
基本セットに入っているオハネフ25は0番台と200番台が1両ずつとなっていますが、テールライトユニットがついているのは200番台のみです。実際には0番台の方が多かったので、0番台を最後尾にするには床板を交換すると良いでしょう。増結セットのオハネフ25は200番台でテールライトなしです。お好みに合わせて5号車と11号車で差し替え可能です。
6・7・9号車及び電源車は実質ナンバーが限られており、6号車についてはオハネ25改造車がモデルとなっているので503は除外、7号車は冷水器部分の屋根上の大型ベンチレータがないため、503が除外となっています。
9号車は一応555〜558ということになりますが、555番のみ五稜郭工場改造車で屋根形状が微妙に異なるんのでタイプから外れます。556〜558はエンブレムの位置が微妙に異なりますが、模型は「どれにも一致しない」姿となっているので、お好みに合わせて選ぶのがいいと思います。
電源車は501番がマイクロスカート付きで姿が異なるため除外となりますが、製品付属のナンバーが502か503なので数字をばらさなければ問題ないはずです。サードパーティー製のインレタを使う際は要注意といったところでしょうか。
8号車と10号車は特定ナンバー車で、10号車はオロハネ25形550番台の中でも554限定となります。551〜553は改造種車が異なり、通路側の窓配置とロイヤルの窓の大きさがかなり異なります。付属のインレタは554のみとなっていますが、サードパーティー製品を使う際は注意しましょう。8号車はオロネ25形550番台ですが、551しかあり得ないので問題ないと思います。
 
 
さて、この時代の機関車はどうかというと・・・・
 
形式 区間 備考
EF81 上野-青森  
ED79 青森-函館  
DD51x2 函館-札幌 重連

 

上野-青森はEF81です。北斗星色の他にいわゆる「レインボー塗装」が使用できます。Hゴムはこの時代は白なので、こだわる方は注意すると良いでしょう。Tomixの品番7126がまさにそれなのでジャストフィットと言えます。なお、カシオペア塗装は登場前、田端唯一の庇付きの133号機はまだ転属前なので、これらを使用する場合は「実際にはなかった組み合わせ」という事ことになります。

 

青函トンネル区間のED79については、この時代はおそらく下枠交差式パンタのみなので、現実に即するのであればKATOから近日再生産予定のシングルアーム車は対象外となります。カプラーのことを考えてもTomix製品を選ぶのが無難だと思われますが、残念ながら中古を含めても在庫がない様です。
DD51については重連になるので2台仕様になります。当時は一般色から北斗星色への変更途上で、一応両方が使えます。Hゴムは白でした。ちょどTomix製品が該当するので、素直にTomix製品を使うのが良いと思われます。
なお、この時代の列車は青森~函館間のみ編成が逆になりますので、運転会などではその辺りも意識すると面白いかもしれません。
 
今回はもう一個紹介します。
 
・98704 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR東日本仕様)基本セットB
こちらは1989年の3往復化に伴う追加配備からカシオペア運転開始(2000年)前までの編成を組むためのセットになります。同時発売の単品を組み合わせて1編成揃えるスタイルとなっています。
それなりに年代も広く、また「キワモノ車」が多いこともあって非常に人気が高く、あっという間に新品在庫がなくなってしまいました。
中古市場ではホットな様で、結構多く出品が見られます。
 
↑上野(上野-青森/函館-札幌)・函館(青森-函館)
  形式 車種 所属 Tomix品番 備考
1 オハネフ25 0 B寝台 JR東日本 98704 テールライト付
2 オハネ25 B寝台 9530/9532 0番台または100番台
3 オハネ25 B寝台 9530/9532 0番台または100番台
4 オハネ25 B寝台 9530/9532 0番台または100番台
5 オハネフ25 B寝台 9529/9531 0番台または200番台
6 オハ25 504 ロビーカー 98704 特定ナンバー車
7 スシ24 504 食堂車 98704 特定ナンバー車
8 オロネ24 501 ツインDX 98704 特定ナンバー車
9 オロハネ24 501 ロイヤル・ソロ 98704 特定ナンバー車
10 オロハネ24 550 ロイヤル・デュエット 98704  
11 オハネフ25 B寝台 9529/9531 0番台または200番台
カニ24 510 電源車 98704 特定ナンバー車
↓札幌(上野-青森/函館-札幌)・青森(青森-函館)
 
ご覧の通り、特定ナンバー車ばかりのキワモノセットになっていて、ナンバー付けにはあまり悩む必要がありませんw
1号車のオハネフ25はセット付属の0番台で、Hゴムは黒色になっています。尾久に在籍したオハネフ25-0は黒Hゴム車が多く、5,6,12〜14が該当します。12〜14は末期まで活躍したので広く使えます。
2〜4号車は同時発売のバラ単品を揃える形になります。0番台と100番台が混用されていたので、お好みに合わせて揃えると良いでしょう。なお、旧製品となる9520,9522も利用可能です。今回発売のバラ単品は白Hゴム、旧製品は黒ゴムになります。実際には白ゴム車がほとんどだったようで、入手可能なら今回製品を入手した方が良いでしょう。
5・11号車のオハネフ25はバラ単品の0番台または200番台を使用します。こちらもお好みに合わせて利用しましょう。旧製品の9519,9521も使用できます。オハネ25形同様今回製品は白ゴムとなっていて、旧製品は黒ゴムです。1号車のところで書いたとおり、0番台は黒ゴム車が多数派で、白ゴムにする場合は9〜11のいずれかの番号となります。200番台はハッキリしないのも結構あり、また一部非常口跡に水切りが残っているものもあるようです。判っている範囲では、212,215,217,219が白ゴム、213,214,221は黒ゴムのようです。ただし、219は非常口跡に水切りが残っており、モデルと異なっているので気にする方は参考にしてください。
6〜9号車はセットに含まれる特定ナンバー車ばかりとなります。自分が「キワモノセット」と言っているのはこのことに由来します。いずれも他に同形態の車両が存在しないユニークな車両ばかりですw
6号車のロビーカーはオハ25 504指定です。製品付属の説明書にも書いてありますが、車端部に方向幕がない代わりに電話室用の窓があるのが特徴です。
7号車の食堂車もスシ24 504指定です。JR東日本のスシ24 500で大型ベンチレータかつHゴムが白なのはこのクルマのみになっています。
8号車のツインDXもオロネ24 501指定です。オロネ24形500番台自体がこの1両しか存在しません。大窓のツインDX車はJR北海道にも存在しますが、オハネ24形改造車はこの車両だけです。
9号車のロイヤル・ソロもオロハネ24 501指定です。やはりこれも1両しか存在しない形式区分番台です。類似の車両はJR北海道にいるんですけどねw
10号車のロイヤル・デュエットはこのセット唯一の普通?の車で、551〜554のいずれのナンバーも使えます。
電源車はまたもや特定ナンバーで白帯の510番になっています。元々「北斗星」用ですらなく青森所属の同車ですが、ピンチヒッターで何度か登板している記録があります。この車両は「カシオペア」登場時に予備の電源車カヤ27-501に改造されるため、2000年以前の編成と言うことになるわけです。
なお、6号車以降は他のTomixのセットの車両と色々差し替えができるのですが、これは次回以降に解説するといたしましょうw
 

 
とりあえず今回はここまで。
次回はまたもや本シリーズをおやすみして、新入線車両の紹介ですw