北の大地で北斗星を牽いた青いDD51 | 夜汽車の汽笛への憧情

北の大地で北斗星を牽いた青いDD51

毎度ご覧いただきありがとうございます。

 

今回は年始に入線した「北斗星」の北海道側ランナー、DD51形JR北海道仕様について書いてみたいと思います。




DD51形です。

特徴的な凸型のフォルムが特徴的ですねw

「北斗星」の客車である24系に合わせて青い塗装となっているのが特徴です。

星をモチーフとしたマークが描かれていて、いかにも「寝台特急の牽引機」といった趣になっていますねw

 

さて、ここでDD51形について軽く解説しましょう。

 



DD51形ディーゼル機関車は昭和38年に登場した非電化の幹線及び亜幹線向けの客貨両用の機関車です。

登場当時はまだ蒸気機関車がバリバリの現役でしたが、電車やディーゼルカーの発達によりその煤煙や運用効率の悪さが目立ってきており、非電化区間の無煙化がテーマとなっていました。そんな中登場したのがこの機関車です。

当時蒸気機関車では最大の出力を誇るC62形と同等の出力を誇り、安定した性能ということもあって非電化区間の主役に躍り出ました。

細かな改良を重ねながら大量に増備が進められ、蒸気機関車に引導を渡して行ったのでした。

エンジンはV形12気筒インタークーラー付きターボエンジンのDML61Zで、出力は1100PS。これを前後に2台搭載しています。

駆動軸は前後に2軸ずつの4軸で、運転台付近に軸重を分散させるための中間台車がついています。

 

さて、今回入線した2両は1000番台とされていますが、正確には重連形の500番台の後期増備車ということになります。


参考までに、こちらはオリジナルの500番台。
元々は朱色のボディーでした。

今回入線した車両は、その中でも北海道で使用する為に数々の寒冷地むけ装備(運転台の旋回窓やホイッスルカバー、各所ヒーターなど)が施されており、分割民営化と共にJR北海道に引き継がれたグループです。

既に客車列車自体が減少していたことと、青函トンネル開通と同時に運行を開始した寝台特急「北斗星」がシンボルマーク的な存在となっていたことから、1989年頃から順次ブルートレイン客車に合わせた意匠に変更されました。

ヘッドマークステーはJR北海道独自のもので、道内の急行列車用の大型のヘッドマークと北斗星の標準的な大きさのヘッドマークがさせるようにしたとのことで、他の区所のDD51形には見られないものとなっていました。

運用は「北斗星」を始めとして、道内夜行急行の「まりも」や青森まで遠征を行う「はまなす」に使用されたほか、分割民営化初期には50系の客車普通列車などにも用いられました。

また、「北斗星」の需要が快調だったこともあり、のちに半定期列車である対本州夜行の「カシオペア」や「トワイライトエクスプレス」も運転され、その先頭も務めることになり活躍に華を添えました。

特に「北斗星」や「カシオペア」「トワイライトエクスプレス」では、

・運用区間である函館本線は勾配区間を擁すること

・編成が長くて客車の重量が大きいこと

・強力なエンジンで高速走行するディーゼル特急の運行の支障にならないようにすること

などを理由に重連運転とされ、その力強い姿は鉄道ファンを魅了してきました。

 

しかしながら、世情の変化や客車の非効率性などから客車列車が減少し、JR北海道にもその波がやってきます。

1993年:急行「まりも」がディーゼル特急化により客車での運行を廃止

2008年:青函トンネルの北海道新幹線工事対応に伴い「北斗星」1往復化

2015年:青函トンネルの北海道新幹線工事進展および24系老朽化に伴い「北斗星」「トワイライトエクスプレス」廃止

2016年:北海道新幹線開業および客車老朽化により急行「はまなす」廃止、「カシオペア」定期運行終了

これをもって夜行列車の先頭に立って鉄道ファンを魅了してきた青いDD51は定期運用を失い、老朽化していたこともあって全車引退となりました。

 



余談ですが、JR北海道からは姿を消したDD51ですが、DD51自体はまだ活躍を続けていました。

JR貨物ではエンジンの更新等を受けながら愛知で頑張っていましたが、2021年にDF200形に置き換えられて定期運用を失いました。現在は予備機として在籍はしていますが実質引退待ちであり、風前の灯となっています。

JR西日本とJR東日本で工臨牽引及びイベント用として残っています。しかし、JR東日本では工臨列車のディーゼルカー化が決定しており、既に後釜となるキヤ195系(レール運搬)やGV-E197系(砕石輸送)が登場しています。事業用の機関車を廃止する方針との報道もあることから見通しはかなり不透明になっています。元お召し仕様の842号機ということもあってか綺麗な姿を保っており、末永い活躍を期待したいもですね。

一方JR西日本の方は置き換えなどのニュースもないことから、暫くはイベント用や工臨で活躍する姿を見ることができそうです。



さて、模型の方は昨年末に発売されたKATOのリニューアル品です。重連運転のため2両同時入線しましたw

 

これまでKATOのDD51は運転台前面の窓の上下が狭くTomix製品と比べて「似てない」とされていましたが、改良が行われてかなり実車に近いイメージになりました。



Hゴムは黒色となっていて、2001年頃以降の姿となっています。北海道のDD51としては最も華のある「北斗星2往復」「カシオペア」「トワイライト」をひいていた時代を再現できることになりますね!



星マークは綺麗に印刷され、ボンネットの継ぎ目のゴムもしっかり黒が入っており、さすがはKATOといったところですね。その他細かなディテールもよく再現されています。

さて、実車のDD51の屋根上の通風器などの配置はかなりカオスで色々バリエーションがあるのですが、ラストナンバーに近いものがプロトタイプとなっているようです。

カプラーは付属品としてKATOナックルが入っているので早速交換しました。しかし、自分の「北斗星」客車はTomix製でTNカプラーとしているので、連結できるように穴を開けています。

ヘッドマークステーはヘッドマーク交換ができるように脱着式になっています。「クイックヘッドマーク」ということになってますが、取り外しにはコツが必要で「クイック」ではないですねww

予めヘッドマークはステーに付けた状態で機関車に取り付けることになっていますが、これもちょっとコツが必要です。

片方の機関車は重連用にするため、KATOからASSYで発売された、トラクションタイヤのない重連用台車に交換しています。また、ヘッドマークステーはGクリアで固定してしまいました。この状態でもヘッドマークの脱着は可能ですが、予め外した状態で取り付けるよりかなりコツが要りますねww

 

以上、青いDD51のお話でした。



 

海峡区間のED79は・・・・・そのうち入手したいと思いますw

 

次回はまた新規入線組が溜まってきたので、ダイジェスト的に紹介していきますw