夜汽車の汽笛への憧情 -7ページ目

中央線のオールドルーキーがやってきたw

いつもご覧いただきありがとうございます。

今年3月の改正で、中央線快速にこんな電車が登場しました。
駅員をして「新しく入った古い車両」と言わしめたこの電車。登場20年になるベテランの209系1000番台です。

さて、このベテラン車両。実は元々常磐緩行線と乗り入れ先の地下鉄千代田線で働いていた電車なのです。

登場は1999年。
当時の常磐緩行線は203系が主力で、国鉄が試作したインバータ電車207系900番台が一本という陣容でした。
その頃は209系が最新型であり、既にE231系の開発も進んでいました。そんな中、乗り入れ先の千代田線で制御システムの更新があり、増発可能になったため、それに対応すべくJR東日本でも2本増備することになったのです。
しかし、E231系の試作車である209系950番台(当時)も登場していたものの、乗り入れ車と言うこともあってE231系として製造するには時期尚早だったことから、一部E231系の設計を取り入れながら作られたのがこの209系1000番台でした。
常磐緩行線としては初めての量産形のVVVFインバータ電車となったものの、必要数は2本20両が製造されたのみに留まりました。
その後、同僚の203系は老朽化により新型に置き換わる事になりましたが、既にE233系登場後であり、新型車として製造されたのはこの209系ではなく、E233系2000番台となりました。よって、209系1000番台は僅か20両だけの少数派となったのです。
203系と試作車で扱い辛い207系がE233系に置き換わる中、209系1000番台は引き続き活躍を続けていきました。ところが、この209系に転機が訪れる事になります。
2016年に小田急線の複々線区間が延伸し、それに合わせてJR東日本の車両も小田急線への乗り入れを開始することになりました。これに対応して、E233系は小田急線乗り入れ設備が搭載されましたが、僅か2本の209系1000番台はその対象から外され、小田急線に乗り入れない運用に限定で使用されるようになりました。
さらに、千代田線にもホームドア取り付けの計画が上がったため、少数派の悲哀で小田急線乗り入れの設備を持たず、ドア位置が同線の他車と異なる209系1000番台は、お役御免となってしまったのです。
一方で、今年から中央快速線の電車にグリーン車を連結すると同時に、トイレを取り付けることになり、改造工事のため現在走っている中央線のE233系を運用から数本ずつ外す必要がでてきました。その分中央快速線の電車が足りなくなるため、穴埋めのとして、ちょうど常磐緩行線でお役御免となる209系1000番台に白羽の矢が立ち、中央線にオールドルーキー登場と相成ったと言うわけです。

ちなみに、中央快速線の電車はこれまで殆ど新製投入されており、このような形で他線から中古で入ってくる事は非常に珍しいと言えます。

209系1000番台は中央線の主力であるE233系より2世代古い電車であり、地下鉄乗り入れ対応の狭い車体に、ドア上にLCDモニタがなく代わりにLED表示器があるのと、内壁も薄いグレーに青いシートと言うことで、E233系に比べて設備の古さは一目瞭然であり、twitterなどをみる限り、一般の人にも「古い電車」として認識されているようですw

さて、この電車。常磐線時代からレア車両として一部には人気があり、模型化もされていたのですが、中央線転用に際して早速模型も製品化されることになりました。
それがコレですw
Tomixの209系1000番台中央線セットです。
元々209系のくせにかっ飛んでるこの電車は好きだったのに加え、歴代の中央・青梅線の電車を集めている自分としては、スルーすることはできませんでしたw
オレンジ帯の209系というのは実車がデビュー間もないこともあり、なんだか新鮮です。

さてこのセット。Tomix製品らしく、車番はインレタ式。側面行き先表示のステッカーはなく、所属表記のインレタは省略されています。
と言うわけで、諸々補うパーツ諸共購入しました。

すべからく入線整備はメニュー山盛りで
・付属アンテナ・信号煙管取り付け
・行き先表示貼り付け
・車番・表記インレタ貼り付け
・所属表記のインレタ貼り付け
・カプラーをボディマウント式TNカプラーに交換
に加えて我が家の通勤電車の標準装備となりつつある
・ドアステッカー、女性専用車、優先席ステッカー貼り付け
となっています。
KATO製品だと、窓ステッカー類を除けば全て対応済みなので、Tomix車はえらく手が掛かりますねw

とりあえずアンテナと信号煙管を付けました。
実に良い顔をしています。
Tomixは造形に関してはしばしばKATOを上回ってることも多いと感じます。

行き先も付けました。
ちょうど出勤時に見かける99Tの快速東京行きにしました。

ホンモノです。
比べて見ても特徴をよくつかんでいることが判ります。

とりあえず1両整備してみました。
カッコいいです!

引き続き残りも入線整備していきます。
細かい内容については次回書いていこうと思います。

KATOのE257系「あずさ・かいじ」セットを詳しく見てみる

いつもご覧いただきありがとうございます。

半ば前回からの続きで、先日入線したE257系基本番台についてもう少し書いてみます。
E257系は今時の特急車らしく各形式で形態が異なるため、ここで紹介いたしましょう。

東京寄りの先頭車の1号車はクハE257形0番台です。
デッキが前後の2ヶ所にあり、前面は非貫通構造です。
前面は高運転台ではありますが、他の特急形のような流線型ではな、E231系などの延長上にあるような切妻に近いデザインですね。
後部にトイレが付いています。

模型はクハE257-4で、前面ガラスには編成番号のM-204の文字が印刷されています。
武田菱をモチーフにしたエンブレムも綺麗に印刷されていますね!
ちなみに、実車のMー204編成は長野工場の留置線で眠っています。転用先が決まっておらず、廃車の噂もあり、ちょっと勿体ないですね。

2号車はクモハE257形です。
デッキは片側一カ所。ユニットを組まない1M方式の車両です。
前回も書いたとおり、中間車にしか見えませんが、れっきとした運転台付です。とは言え主に入れ換え用なので、この顔を先頭にして本線を爆走することはありませんw
大糸線乗り入れの「あずさ」号では、松本駅で分割・併合を行うため、この顔を先頭にして車庫から出入りする姿が見られました。
通常はこんな風に挟まって使用されています。
こうするとただの中間車にしか見えないですねw

3号車はクハE257形100番台です。
0番台と同じくデッキが2ヶ所あります。
基本の9両編成の東京寄り先頭車で、貫通構造になっています。
非貫通の先頭車に貫通扉を付けた様なスタイルですが、額の部分は非貫通車が黒なのに対してこちらは白に塗られており、印象が異なります。
偶然にもJR西日本の225系が似たような顔になったのがなかなか興味深いところですw

模型はクハE257-107で、前面ガラスにはM-107の編成番号が印刷されています。ライト周りはスモークグレーのガラスパーツで黒っぽく見えますが、よくみるとライト周りは白で塗られています。これは黒に色さししたい所ですね。
余談ですが、M-107編成の実車は奇しくも東大宮常駐となっていて、もう暫くこのままの姿で臨時「あずさ」や「かいじ」に入る姿を見ることができそうです。

4号車のモハE257形基本番台です。
デッキは後部に一カ所のみです。トイレはなく、車体一杯に客室が広がっています。
パンタを搭載し、モハE256形とユニットを組みます。黄色いパンタグラフが特徴的ですねw
6号車のモハE257形1000番台もほぼ同じ姿ですが、こちらはユニットを組まない1M方式です。

5号車のモハE256形です。
デッキは一カ所で、トイレと公衆電話スペースが付いています。屋根上に電話アンテナが付いているのが特徴です。もっとも、携帯電話の普及により公衆電話は撤去され、今は携帯電話使用スペースとなっています。10号車のモハE256形100番台もほぼ同じ姿です。

6号車はモハE257形1000番台ですが、4号車とほぼ同じ姿なので飛ばします。実際には床下機器が若干異なるのですが、模型では一緒です。

7号車はサハE257形です。
E257系唯一のサハです。
デッキは一カ所で、デッキ付近に多目的室と車販準備室があるのが特徴です。
客室内には車椅子スペースのほか、車椅子対応のトイレも付いています。

デッキ横の「魅惑の小部屋」が特徴です。
トイレスペースも広めに取られていますね。

8号車は半室グリーン車のサロハE257です。
写真右手の小窓が並んでいる部分がグリーン座席です。国鉄型を除けば、この様に小窓が並ぶ「グリーン車らしい窓配置」はJR東日本ではこのE257系だけです。
いかにも合造車然とした姿は見ていて楽しいですね。
グリーン車需要はそれなりにありそうな気がするのですが、半室だけとなったのはやはり輸送力重視と言ったところでしょうか。
ちなみに、同僚だったE351系や後輩のE353系は全室グリーン車になっています。また、サロハE257自身も踊り子転用の際には全室のサロE257に変わっています。

グリーンマークが目立たないですが、号車を示すマークの中にチョコンと乗ってます。
Nゲージだと虫眼鏡を使わないと判らないですねww

9号車はモハE257形100番台です。
デッキが一カ所の電動車ですが、東京寄りの車端部にフリースペースがあるのが特徴です。
モハE256形100番台とユニットを組んでいます。

一枚だけ離れた窓がフリースペースです。
模型でも車内がそれっぽく作ってありますが、自作シールでドレスアップしたら楽しそうです。
それにしても、こういったスペースがあるのはいかにも今時の電車らしくて、国鉄型ばかり多い我が家のラインナップからすると新鮮に感じますw

10号車はモハE256形100番台です。モハE257形100番台とユニットを組んでいますが、見た目は5号車の0番台と同じなので飛ばしますw

11号車は松本寄り先頭車のクハE256形です。
非貫通構造はクハE257形と同じですが、デッキが一カ所のみでトイレがないのがクハE257形と大きく異なる点です。
模型はクハE256-7で、編成番号を示すM-107の文字が印刷されています。

以上、KATOのE257系「あずさ・かいじ」セットを詳しく見てみました。
それにしても、E257系はなかなか遊び心のある電車ですね。
我が家にいなかったジャンルの車両なので、見ていて楽しいです!

E257系入線!

いつもご覧いただき、ありがとうございます。

割と広範囲のジャンルに渡っている当運転所の在籍車両ですが、JR世代の特急車はサンライズエクスプレスことJR西日本の285系のみでした。
昼行特急用はゼロだったのです。

ところで、今年の3月に中央本線の特急「あずさ」「かいじ」で活躍していたE257系が定期運用から撤退しました。臨時では活躍するものの、大部分は大改造を受けた上で東海道線の「踊り子」に転用されることになっています。
そんな折、KATOから久々にE257系が再生産され・・・・

ついに我が家に入線してきましたw


実はこの電車、登場したころから好きで、機会があればコレクションに加えたかったのですが、どうにも発売時期と当方事情に合わずに買いそびれていたのです。
ようやく資金繰りと発売タイミングが合致し、めでたく入線となりました。
最近このパターンが多い(小田急1000形、E233系0番台、EH500形、コキ107形)のですが、この電車も当初計画から10年越しの入線です。
実車が「あずさ」「かいじ」から撤退してからというのは何とも皮肉なものですがw

開封の儀です。
KATOのE257系11両。なかなか壮観です。
武田菱をモチーフにした塗装はアグレッシブなもので、E257系基本番台の大きな特徴となっています。模型でも綺麗に表現されていますね。

製品ままの状態。
ベースは比較的古い製品であるため、アンテナ類がユーザー取り付けになっています。

側面の行き先表示はステッカーになっています。最近のKATO製品は印刷済みになっていることが多いので、これもちょっと前の設計らしいところです。動力もフライホイールなしですが、重さもあり安定した走行性能です。

これらを取り付けて行きます。

避雷器や列車無線アンテナを取り付けます。

モハE256には公衆電話アンテナも存在します。
この辺り時代を感じますねw

行き先ステッカーも貼りました。
青梅ライナーなんかもあって惹かれたのですが、正統に「あずさ」の新宿行きをチョイスしました。
2000年代初頭の電車らしく、実車が3色LEDの表示なのでかなり地味にみえますねw


前面は交換可能なので、遊びで「かいじ」を付けてみました。通常は「あずさ」にしています。
LED式のヘッドマークというのもまた時代を感じますねぇ。
最近の特急車はヘッドマークが無いので、今となってはチャームポイントの一つです。と言うところで、サラッと入線整備は終わりました。

ここでE257系を色々見ていきましょう。
クモハE257です。凄い顔ですw
回送用の運転台ながら形式として「ク」が付くほどしっかりしたものが備え付けられているようです。それにしても、やはりどうみても先頭車には見えないですねw

2種類の顔です。
相当個性的な顔で、正直好みはかなり分かれるのではないでしょうか。
個人的には貫通顔の方が好きですが、どちらも「カッコいい」というよりは、愛嬌のある顔だと思いますw

E257系の最大の特徴と言えば、武田菱をモチーフにしたデザインでしょう。カラフルで車両毎にパターンを変えており、なかなか遊び心のある楽しい電車だと思います。模型でも綺麗に表現されていますね!
定期特急用としてここまでお洒落な電車も無いんじゃないでしょうか。

さて、ここで恒例の実車解説ですw
JR東日本E257系は平成13年に登場した特急形電車です。

基本番台は老朽化していた中央東線の特急「あずさ」「かいじ」の183・189系を置き換えるべく製造され、勾配や寒さに強い仕様になっています。

編成は半室グリーン車を含む9両編成を基本としつつ、2両を増結するスタイルとなっており、このため先頭車は非貫通のものと貫通構造のモノが存在します。また、特徴的なのは付属の2両の方は入れ換え用の運転台を持った車両が存在することで、一見簡易運転台に見せかけてちゃんとした運転設備をもっており、形式も電動制御車をしめすクモハとなっています。

走行機器は、当時常磐線で活躍していたE653系をベースとしつつ、同時期に製造されていたE231系で採用されたTIMSを搭載してメンテナンスや運行の省力化を図っています。
主電動機は145kwで、基本の9両編成は5M4T、付属の2両を増結した場合には6M5Tと、十分なパワーを持っています。
エアコンユニットを床下に配置することで、重心を低くして高速走行時の安定性を高めており、屋根上は通風器や冷房機がないためまっ平らになっているのも特徴的です。
山岳地区で走行するため発電ブレーキを搭載しており、ブレーキチョッパとブレーキ抵抗が床下に付いています。
車体は近年のJR東日本の特急車では標準になりつつあるアルミ合金製で、軽量化が図られています。
首都圏で使用する事から、全車に900mm幅のドアが片側1~2配置され、スムーズな乗降とバリアフリーに対応しています。
最高速度は130km/hです。もっとも、中央東線は高尾以西はカーブや勾配が多く、高尾~東京間は通勤電車が多すぎて最高速度も100km/hに抑えられており、130km/h出せる箇所はあまり多くありませんでした。
なお、同区間にはカーブに強い振り子機構付のE351系も存在しており、速達列車の「スーパーあずさ」はE351系のステージで、E257系の「あずさ」や「かいじ」は昔の急行「アルプス」に近い役割と言えそうです。


平成16年には、老朽化していた房総地区の特急用の183・189系を置き換えるべく、500番台車が登場しています。
こちらはグリーン車のないモノクラスの5両編成で、両方の先頭車が貫通構造になりました。
基本番台車とは若干前面の意匠が異なっているほか、塗装も房総地区の海と砂浜・菜の花をイメージしたカラーで、見た目も大きく異なっています。
平坦線の房総地区で使用する事を前提にしていますが、東京駅付近の地下区間を走行するほか、団体用等で貸し出す事を前提にしているため、基本番台車同様発電ブレーキを搭載したり、耐寒構造をとったりしています。

高い汎用性と安定した性能から総勢246両が製造され、JR世代の特急車としては西日本の683系に次ぐ2番目の多数勢力になりました。(現在は683系の一部が交流機器を撤去して289系に改造されたため、最多勢力となっています。)

ここで基本番台車の歴史を振り返ってみましょう。
平成13年に「あずさ」「かいじ」用としてデビュー。
最近のJR東日本車らしい増殖力を発揮してあっという間に勢力を拡大し、平成14年12月に臨時列車を除いて183・189系を全て置き換えました。
その後、中央線系統のライナーである中央ライナーや青梅ライナーのほか、長野地区では快速にも投入されました。また、ダイヤ乱れや故障などによるE351系の代走で「スーパーあずさ」にも入ったほか、シーズンには夜行急行の「アルプス」にも使用され、E351系と共に中央東線のトップスターとして君臨したと言えるでしょう。
さらに、平成14~20年には湘南ライナー(おはようライナー等も含む)にも使用され、東海道本線でも見ることができたほか、団体臨時列車などで様々な路線にも乗り入れた実績があります。

中央東線とエースとして活躍したE257系ですが、思わぬ形で転機が訪れます。
東海道本線で使用している「踊り子」用の国鉄型185系がさすがに老朽化してきたため、置き換え計画が持ち上がりました。ほぼ時を同じくして、中央東線の同僚でフラグシップ的存在のE351系が、複雑な機構による老朽化が目立ってきたため、平成27年に中央東線に新型のE353系が登場します。
このE353系を中央東線に投入することにより、E351系を置き換えると同時に、E257系も置き換えて捻出することで老朽化した185系を置き換える事になったのです。
E353系は各種データを取るため2年程は試運転を繰り返していましたが、平成29年からついに量産車が登場し「スーパーあずさ」から投入が始まりました。E353系は僅か60両のE351系をあっという間に置き換え、さらにE257系の牙城だった「あずさ」「かいじ」にも進出します。
そして、E257系同様凄まじい増殖力をみせ、平成31年3月改正でついにE257系基本番台は臨時列車を除いて「あずさ」「かいじ」から撤退してしまいました。
さて、E257系基本番台車は、現在は定期運用を持っておらず、基本編成3本が東大宮常駐となって波動輸送用となっています。
波動輸送編成はゴールデンウイークには早速臨時列車ながら「あずさ」に返り咲いた他、房総方面で臨時さざなみ号にも充当されるなど、元気な姿をみせています。

他の基本編成は踊り子用への転用改造待ちで各所に疎開留置されているほか、4本が改造のため工場入りしています。
転用改造はグリーン車の全室化や機器更新も含めているため改造箇所が多く、かなりのスローテンポで、ようやく2本の改造が終わって2000番台を名乗るようになりました。
改造担当は長野工場と秋田工場で行われていましたが、令和元年5月に入って総合車輌製造横浜事業所も加わり、ペースアップが見込まれるものと思われます。
一方、付属編成は全て長野工場の廃車置き場とされる場所に留置され休車となっており、今後の見通しは不透明な状況です。
余談ですが、房総方面用の500番台車は房総特急やライナーの整理により余剰となっており、3本が豊田常駐となっています。この豊田常駐車、臨時「あずさ」や「富士回遊」号に使用され、基本番台車の如く中央東線で活躍しているのが興味深いところです。
500番台も一部は踊り子用となるという未確認情報もあり、E257系は系列全体で大きな転機を迎えていると言えそうです。

とりあえず今回はここまで。

次回も引き続きE257系について語ってみようと思います。

交流両用機関車集合!

今回も駄ネタですw
実は我が家には試作形式や局地仕様以外の交直両用電気機関車が粗方揃っていた事に気が付きましたw
と言うわけで、並べてみますw

右から
EF80、EF81、EF81、EH500、EF510
です。
EF81はオリジナルのローズピンクと、JR東日本の赤色塗装の2種類います。

軽く各形式を解説しますと・・・

EF80は国内初の量産形交直両用機関車として昭和37年登場。
1台車1モーターだったり、機関車にしては珍しくカルダン駆動方式だったりと、技術模索期らしいユニークな仕様です。
国内の交直両用機関車としては唯一、交流区間は50Hzのみに対応しており、実質常磐線専用機となっていました。総勢63両で、ほぼ単一線区向けとなっているにしてはやや多いでしょうか。
出力は1950kwで、EF58並となっています。
比較的平坦な常磐線での使用を前提としているのでこれでも十分だったのでしょう。
客貨両用機なので一部車両に電気暖房を搭載しています。
外見も当時の国鉄の新性格機の黎明期の車両らしい特徴がでていますが、後年製造された2次形はEF65に近い姿になりました。
特殊な駆動方式が災いしたのか、比較的短命で、分割民営化前の昭和61年に引退してしまいました。

EF81は昭和43年に交直両用機関車としては2番目に登場。
基本的にはEF65をベースにしており、堅牢なツリカケ駆動にバーニア制御、モーターもMT52系です。見た目はEF65の車幅を大きく、車体をストレッチしたような姿ですが、運転台部分の側窓は独特な一段下降窓です。
出力は2550kwとEF65と同じ。交流区間では2370kwです。
主に日本海縦貫線で使用することが前提となったため、直流・交流50/60Hzの3電源対応となり、線路の規格を満たした電化区間なら何処でも走れる機関車でした。
安定した性能で順調に数を増やし、か長期に渡って製造されたためバリエーションも多く、基本番台でもロットによる細かな差違があり、上越地区に投入された車両には庇が付いて厳つい姿になっています。
また、関門トンネル用に車体をステンレスにした300番台や同じく関門トンネル対応の400番台、分割民営化後に製造された450番台や500番台も存在し、総勢164両の多数勢力になりました。
現在もJR東日本、西日本、貨物に在籍していますが、さすがに老朽化が進んだため退役が進んでおり、東日本と西日本では定期運用をもたず工臨や配給輸送に活躍しています。貨物でも日本海縦貫線ではEF510形に追われて既に定期運用がなく、比較的経年の若いものは門司に集められて、主に九州内で活躍しています。


EH500は過去2回のエントリーで解説したばかりなのでごく簡単に済ませますが、平成9年登場。勾配の多い東北本線で重量のある高速貨物を牽くため最大4520kwの出力を誇るハイパワー機です。
ECO POWER金太郎の愛称をもち、新鋭機らしくVVVFインバータ制御で、高出力と省電力を実現しています。
EF81同様3電源対応となっていて、先の投稿でも書いたとおり、東北~関東のみならず、関門トンネルを挟む区間にも進出しています。
H級機関車という半ば「キワモノ」でありながら82両の大勢力となっていて、東北本線や関門トンネルではEH500の独壇場になっています。


EF510は平成21年登場の最新鋭機で、老朽化した日本海縦貫線のEF81を置き換えるべく登場しました。
基本的にEF210がベースとなっており、制御方式はVVVFインバータ制御。出力もEF210と同じ3390kwとなっています。
基本番台車は赤色塗装で「RED THUNDER」の愛称が付けられています。
EF510の特徴はJR貨物開発機では唯一、旅客仕様機が存在することで、JR東日本向けに「北斗星」と「カシオペア」を牽引すべく、500番台車が15両製造されました。(我が家に在籍しているのは500番台です。)
これらは塗装が「北斗星」および「カシオペア」の客車と合わせた意匠になっており、509,510号機は「カシオペア」と合わせた銀色、その他は「北斗星」と合わせた青色になっています。
「北斗星」「カシオペア」の他にJR貨物から一部業務を受託して常磐線の貨物列車などで活躍していましたが、貨物受託の解消に伴い一部がJR貨物に移籍。その後、「北斗星」と「カシオペア」が廃止されたため残りも全てJR貨物に移籍して、東日本からは姿を消しています。
現在は500番台を含めた全車が日本海縦貫線の貨物列車で活躍しており、同区間で頑張っていたEF81に引導を渡す事になりました。
総勢は38両と少数派で、今後増えるかどうかは
門司のEF81やED76を置き換えるのが本形式か、EH500か、はたまた交流区間専用の新形式になるのかに依ることになりそうです。

最後に駄ネタらしく、交直両用機関車のチャームポイントでもある、屋根を比べてみましょう。

EF80は古い世代らしく、屋根上は複雑な交流機器で占められており、いかにも屋上変電所の趣です。同じ頃に製造されたED71やED75基本番台等にも通じるものがありますねぇ。

EF81は海沿いで降雪の多い日本海側を走るため、機器類が室内に収められ、かなりスッキリした姿になりました。ED75でも同じく日本海側で活躍する700番台と通じる所があります。

EH500は機器の露出はないものの、カバーが複雑な造形をしており、ゴツい感じがします。
クーラーユニットが屋根上に見えるのも特徴的ですね。

EF510はEH500に比べると比較的シンプルですが、ベースになったEF210よりは若干複雑に見えます。
こうしてみると、意外にもEF81が一番シンプルに見えますね。

それにしても、交直両用機関車がよくこれだけ揃ったものです。ここまでしたら関門トンネル用のEF30や試作機のED46も・・・・いや、キリがないですねww

対決!桃太郎VS金太郎



駄ネタです。

我が家に「桃太郎」ことEF210と、「金太郎」ことEH500が揃ったので色々比較してみます。

左側が桃太郎、右が金太郎です。
どっちもカッコイイですね。

桃太郎は川重+三菱のコンビで製造された、直流用のF級の機関車です。
出力は3390kw、30分定格では3540kwを誇ります。国鉄形の機関車EF66よりは若干低めの数字ですが、トータルの性能としては劣るものではなく、高速貨物列車の先頭に立って、主に東海道・山陽本線で活躍しています。
特に深夜にコキを連ねて110Km/hで疾走する姿は頼もしいと言えるでしょう。
EF200形が出力過大でその性能を持て余したのを教訓に、EF66の高速性とEF65の扱い安さを両立させたバランスの良い性能で、大量生産されて103機の多数派を誇ります。
現在でも300番台が製造されており、今後も老朽化の進んでいるEF65を置き換えて行くことでしょう。

一方、金太郎は東芝で製造された、交直両用の機関車で、2車体1両の巨体を誇るH級の機関車です。
険しい東北の山道を1000tもの貨車を牽きながら高速で走破するため、出力は4000kwのハイパワー、30分定格では4520kwを誇ります。
金太郎の名に恥じない力持ちと言えるでしょう。
コンテナ車やタンク車を引き連れて主に東北本線で活躍し、先代のED75形重連を上回るパワーで勾配を駆け上がる姿は力強いと言えるでしょう。
EH500は、交直両用としては先に開発されたEF500やED500がパワー過大や誘導障害等の課題がクリアできず試作機が作られたのみで終わったのに対し、EH500は試作機を製造してから3年間じっくり熟成の後、JR形の交直両用機関車としては初めて量産に漕ぎ着け、現在では東北本線の黒磯以北の貨物列車の主役どころか、独り舞台となっています。また、交直両用でハイパワーという特性は西の関門トンネルを挟んだ区間でも発揮され、北九州~福岡では1300t列車の先頭に立って活躍をしています。
82両とJR貨物の新造機としては多数派であるものの、置き換え対象のED75は既に貨物からは引退していることと、老朽化の進むEF81には汎用性の高いレッドサンダーことEF510による置き換えもあり得るため、今後増えるかどうかは微妙なところでしょうか。

桃太郎と金太郎は、JR貨物の機関車としては共にベストセラーと言えますが、その内容については大きく異なります。
桃太郎は試作機の901号機と量産初期型の0番台はインバータ素子にGTOを使用しています。
桃太郎の登場した1996年はまだIGBT素子を使ったインバータの黎明期で、GTO素子の方が主流でした。間もなくIGBT素子を使ったインバータが主流となり、桃太郎も100番台が登場。こちらが73両も製造され、主力となります。
100番台は初期にはパンタグラフに下枠交差式のPS22を使用していましたが、途中からシングルアームの物に変更されています。
その後、瀬野~八本松間で補機として活躍していたEF67が老朽化していたため、同区間で補機として使用できる300番台も製造されています。この様に、桃太郎は見た目・仕様とも大きな変更を繰り返したと言えるでしょう。
一方で、金太郎の方は試作機からIGBT素子を使ったインバータを使用しており、量産機も受け継いでいます。量産機の初期型では見た目の変更が頻繁に行われたものの大きな仕様変更はなく、15号機以降はほとんど見た目の変化がありません。パンタグラフも一貫してPS22を使い続けており、桃太郎と比べてバリエーションは少ないと言うべきでしょうか。

デザインを比べてみましょう。
製造の担当と運用イメージが異なるためか、そのデザインも大きく異なっています。
桃太郎はEF66のイメージを受け継ぎつつもスマートな姿です。
実は交直両用の試作機EF500形の担当が桃太郎と同じ川重+三菱で、運転台上の庇やヘッドライト形状にそのEF500の面影が残ってたりします。
一方、金太郎は直線的な厳つい姿が特徴的です。東芝はJR貨物の機関車としてはこのEH500が初参入で、デザインも独自色が強くなっています。
なお、ヘッドライトは川重+三菱のものがその後のJR貨物の標準となったようで、15号機以降は桃太郎と同じヘッドライトになっています。
(その後、青函トンネル用のEH800が、金太郎初期型と同じヘッドライト形状になったのは意外でしたが。)

桃太郎のサイドビューです。
車体長はF級機としては大きめの18.2mで堂々としたもの。これはEF66と同じです。
機器室部分の高窓は小判型で、EF200から受け継だような雰囲気もありますね。
乗務員扉は窓の隅にRのないシンプルなものです。全体的に整っており、正統派ヒーローなイメージがあるように思います。

金太郎は2車体だけに、25mと巨大です。
機器室部分の側面の高窓はEF65などの国鉄形電機と似た意匠になっているのが面白いですね。
乗務員扉の窓は、国鉄形と同じ角にRのあるものになっています。
運転台周りも直線を組み合わせたゴツいイメージで、力強いマッチョなイメージがあるように思いますw


性格の色々異なる桃太郎と金太郎ですが、どちらもお洒落なロゴマークが付いているのが特徴的です。
桃太郎は筆書き風の書体で、桃の字が桃色になっているのがなんともお洒落です。
よく見ると桃の字の点が桃の果実の形をしているのも楽しいですね。

一方、金太郎の方は何と言っても目を引くのがロゴマークに付いている金太郎イラストでしょう。マサカリを構えるその姿は力強そうなイメージそのものです。

屋根上の比較です。桃太郎はスマートですが、金太郎は屋根上もゴツゴツしています。
金太郎と同じ交流両用でもEF510はもう少しスマートなので、メーカーのキャラクターが現れたと言うべきでしょうか。
金太郎の方は運転台屋根上にエアコンユニットの姿も見えますね。桃太郎の方は室内に収まっているため、エアコンユニットは見えません。

以上、桃太郎と金太郎を色々比較してみましたw

最後に、EF510も乱入して我が家のインバータロコ並びを一枚。
国鉄形も良いですが、新世代機関車も良いものですねぇ。

オユ10の内装を一部作成&点灯化




スハ43系の室内灯作成で得た技術を使用して、郵便車オユ10形の室内灯作成ついでに、内装を一部作成してみました。

これがオユ10です。
我が家には冷房車(右)と非冷房車(左)のそれぞれ1両ずつ在籍しています。
冷房車の方はテールランプの付かない旧製品です。

まずは実車がトイレ以外蛍光灯になっている冷房改造車から室内灯を作って入れてみました。
チップLEDを使った4灯式です。
区分室内と前部郵袋室は透明プラ棒で導光しています。
実車は区分作業を確実にすべく、郵便区分室内に「これでもか!」と言うほど蛍光灯が備わっていたので、限流用のチップ抵抗を並列に2つ入れて(抵抗値が半分になる)明るくしてみました。

内装を入れる前ですが、床板を薄緑に塗ってあったので区分室はほんのり薄緑に光って良い感じです。
トイレ部分は裏側からオレンジ色に塗った半透明プラ板を貼り付けて白熱灯っぽく見えるようにしてあります。

さて、このオユ10、実はトイレ仕切りが省略されていて、室内灯を入れたらオレンジ色の半透明プラ板が丸見えになってしまいましたw
そこで、内装を入れてみます。

頑張ってお絵かきしましたw
区分室内の棚や押印台も作りたかったのですが、今回はとりあえず省略です。

実装してみました。
内壁シールも作って郵袋室が青光りしないようにしています。窓が疎らなので、外からはほとんど見えませんがw

休憩室と車掌室だけ気合いが入っていますw
区分室もその内どうにかしたいですね。

一部天井や室内灯ユニットと干渉してしまったので少しカットしました。トホホ。

再び載せてみます。
しっかりトイレができましたw
郵袋室も元の内壁色で青光りしていたのが、ちゃんとした色に光っています。

車掌室仕切りが貫通扉からチラッと見えますw

さて、冷房改造車は郵袋室も含めて蛍光灯ですが、非冷房車は郵袋室が白熱灯になっていました。と、いうわけで・・・

非冷房車はこんな感じ。LEDの位置をミスって車掌室が暗く、隣接する郵袋室がだいぶ明るくなってしまったので修正したいところです。

と言うわけで、修正しました。自分で位置を調整できるのが自作室内灯の良いところですw
今度は郵袋室が薄暗く、車掌室を明るくするのとができました。
光の色を分けるために入れた仕切り以外の内装が入っていないので、郵袋室がやや青ざめて見えますね。
トイレも丸見えですw
と言うわけで、冷房車と同様に内装を入れて・・
このとおり。
郵袋室の光も良い塩梅になりました。
休憩室のトイレドアがチラッと見えますねw

とりあえず今回の所はここまで。
区分室内の諸々についてはとりあえずお絵かきしたので、そのうち実装していこうと思います。

金太郎がやってきた!



「金太郎」ことJR貨物の機関車EH500形が入線してきました。
今回購入したのは、比較的最近発売された、Tomixの2次形新塗装です。

EH500は比較的新しい形式でありながらも実車で色々バリエーションが存在しますが、中でも2次形のスタイルがお気に入りで、実は前々から欲しかったのです。しかし、既に製品化されているのは製品が古く、手すり類がモールドになっている上に、中古でしか入手できないので購入を見送っていました。

ようやく新仕様で発売されたと思ったら、タイミング悪く一身上の都合でド金欠になっていたのでまたもや見送っていました。
段々在庫が消えつつあったので半ばヤキモキしていたのですが、運良く収入回復の見込みが立ったので、半ば回復祝いを兼ねて購入です。

さて、「新塗装」とありますが、これは近年実車の方でJRFロゴが消滅しているのを反映したものです。
開封の儀
Tomix機らしく、パーツが盛りだくさんです。
最近のKATO製品がパーツ類取付済みなのに慣れると、若干煩わしく感じますね。

入線整備していきます。
諸々パーツを取り付けました。
ナンバーは2019年3月現在でJRFマークの消えた5、7、8が付属していますが、8号機を選択しました。8号機に特に思い入れがあるわけでなく、何となく好きな数字というだけですw
もっとも、5号機は屋根上の機器配置が違うらしいですね。
メーカーはEH500の場合、全車が東芝なので、最初から「東芝」のプレートが付いています。JR貨物は形式毎にメーカーを統一してるようですね。

屋根上は・・
こんな感じです。
断流器や列車無線アンテナ、発煙筒、ホイッスル等を取付ます。
反作用ピンセットのおかげでわりと楽に取付できました。やや賑やかな屋根上ですが、交直両用機の大先輩であるEF80からすると、かなりシンプルになってますね。

カプラーは我が家のコキ軍団がTNカプラー非対応なので、KATOナックルと互換性のあるGMナックルを使ってみました。
基本的にTNカプラーの台座からTNカプラーを外し、GMナックルを突っ込むだけです。
長さは中のものを使ってます。
見た目「密着自連」というよりは「自連」になってしまいましたが、カプラー周りが引き締まって良い感じになりました。

仕上げに区名札を取り付けました。
該当機は仙台所属なので「仙貨」です。


これにて入線整備完了です!
いやぁ、カッコイイです!

ヘッドライトはTomix機らしくオレンジです。電球色にやや近いとは言え、余力が出来たら電球色のものに交換したいところですね。

最後に、毎度恒例の実車に関する蘊蓄です。

EH500形は平成9年に登場した、交直両用の電気機関車です。
見ての通り動輪が8軸もある大型ボディーが特徴で、一見2両連結に見えますがこれで1両として扱います。

ちなみにこのような2車体で一両というスタイルのH級の機関車は初めてではなく、国鉄時代にEH10形という貨物用機関車が存在しました。EH500形はそれ以来のH級機関車と言うことになります。
試作機を含めて82両が製造され、東日本~東北の貨物牽引の主役となっています。

出力はメインターゲットが勾配の多い東北本線や青函トンネルとなっているため、交流区間では4000kwとなっており、これはかつて同区間で使用していたED75形の重連に匹敵します。

さらに、勾配区間などで設備の整った場所ではは30分定格を適用し、4520kwを誇ります。
なお、直流区間では変電所や機器の容量などの都合上、EF210形とほぼ同じ3400kw程度に抑えられています。
交流区間の周波数は50Hz、60Hzの両方に対応しており、当初は東北地区でデビューした同型式ですが、現在は関門トンネルを挟んだ北九州~山陽地区でもその姿を見ることができます。
以上から、ED75とEF81の両方の性格を併せ持った機関車と言えるでしょうか。
制御方式はIGBT素子を使用したVVVFインバータ制御で、駆動方式は昔ながらの堅牢なツリカケ式です。このため、発車時にはインバータサウンドとツリカケモーターの唸りを同時に聴くことができます。
登場時期が新世代の機関車としては比較的早めと言うこともあり、今時の機関車でありながらパンタグラフは下枠交差式のPS22です。
多目的な強力機とあって、公募により「ECO POWER 金太郎」の愛称が付けられており、金太郎をイメージしたロゴマークとイラストが車体に描かれています。

寒冷地で運用することが前提となっているためか、北海道の国鉄形同様、側面の縦雨樋が車体外側に露出しているのも特徴です。
さて、上でも少し書いたとおり、EH500形は製造時期により形態が変化しており、大きく分けて、試作機(901号機)、1次形(量産先行車。1,2号機)、2次形(3~9号機)、3次形(10号機以降)4つに分類されます。
さらに細かな変化もありますが、ここでは省略いたします。
この中で1次形と2次形は色やベッドライトが3次形と大きく異なっているのが特徴です。
今回入線した2次形は、赤紫色の塗装に黒く塗られた運転台周りが特徴で、いわゆる量産仕様の3次形に比べて精悍なイメージとなっています。

さて、EH500形は当時老朽化していた国鉄形の交流区間用機関車、ED75形やED79形を置き換えるべく登場したため仙台に配置され、主に黒磯~青森で活躍を始めました。
じきに青函トンネルで活躍していたED79形の老朽化も目立ってきたため函館まで足を延ばすようになり、活躍範囲は広がります。
少数ながら交・直両用であることを生かして黒磯以南にも足をのばしており、東日本の広範囲で活躍をしましたが、初期不良と走行距離が長い事もあいまって一時的に故障が続出して離脱する車両が多くでて、対策を行うまで棺桶に片足を突っ込んでいたED75が復活した事もありました。
その後性能も安定したことから広範囲な運用に戻りますが、走行過多にならないよう、原則として黒磯で直流用機関車にスイッチする運用となりました。

2007年には関門トンネルで活躍していたEF81の老朽化が進んだことから、門司にもEH500が配置され、3電源方式対応の面目躍如といった活躍をすることになります。
さて、東北地区の貨物の雄となりつつあったEH500ですが、2011年に大きな転換期を迎えます。
3月に襲った東日本大震災で試作機が被災したほか、道路網が一部不通となったこと等から、迂回燃料輸送列車に投入されています。
また、常磐線等で行われていたJR東日本からの機関車借入を解消したため、常磐線南部でEH500の姿を見ることができるようになりました。
2016年には更に大きな転換期を迎えます。
北海道新幹線開業に伴って青函トンネルの架線電圧が20kvから25kvに変更されたため、青函トンネルの運用を後輩のEH800形に譲って北海道から姿を消すことになりました。
これにより走行距離に余裕ができてきた事から原則として黒磯での機関車交換はおこなわず、以南に足を延ばす姿が多く見られるようになりました。2018年には黒磯駅の電化切り替え方式が従来の地上式(ホーム上の架線に流れる電気を交流・直流で切り替える。このためホーム上まで直流専用、交流専用の車両が乗り入れできた。)から車上式(デットセクションを設け、車両側で交流・直流を切り替える。このため、異なる電化区間に乗り入れる場合は交直両用車が必要になる。)になったため、システム面でも今後はこの運用形態になると思います。
(機関車を交換する場合も黒磯駅ではなく、宇都宮貨物ターミナルで交換すると思われます。)
これにより、いわゆる「宇都宮線」区間や武蔵野線などで頻繁にEH500の姿を見ることができるようになっていて、西側では相模貨物駅まで運用範囲を広げています。また、これまで乗り入れていなかった奥羽本線にも勢力を拡大し、秋田まで入るようになりました。

一方、関門トンネルで活躍するEH500は、配属後暫く幡生~北九州貨物ターミナル間で活躍を続けてきましたが、設備増強に伴い2011年から福岡貨物ターミナルまで足を延ばすようになりました。なお、このEH500の福岡運用開始に伴い、1300t列車が東京~福岡間で直通運転できるようになっています。

現在のところ2013年を最後に増備されておらず、EH500で置き換え対象となる機関車も存在しないことから、当面はこのままの状態が続くと思われます。
今一番「脂がのっている」と思われる「金太郎」ですが、今後も末永く活躍することでしょう。

それにしても、やはりEH500は迫力ありますね!
おなじくH級の機関車のEH200もほしくなってきましたw



「あけぼの」シングルDXの室内をドレスアップ

実物に惚れて購入した当運転所唯一の24系である寝台特急「あけぼの」。


室内のドレスアップに本格的に取り組んだのもこの24系が最初で、N小屋さんのシートを使ってドレスアップを行いました。
B寝台やソロはベッドも含めて内装が入っていたのですが、シングルDXは・・・

このとおり。通路側壁面こそドレスアップされてますが、肝心の寝台や前後壁面は真っ白けです。

こうするとよく判りますね。
当時、シングルDX室内のシールが売り切れており、ここだけドレスアップできていなかったのです。
頑張ってお絵かきしようかと思っていたところでしたが、つい最近、たまたまシングルDX室内のシールの在庫をみつけたので
買って参りました。コレを実装していきます。
室内の鏡は銀色のシールになっていて凄く実感的です。

サクッと実装しました。
シングルDXならではの華やかな空間が再現されました。

車体を被せればこのとおり。
鏡のついた壁面が見えて思わずニヤリとしてしまいますw


チラッと見える枕カバーや寝台の色が楽しいですね。
車掌室やデッキ周り、床の色が相変わらず真っ白けなので、ここは後日自作してみることにしましょう。

スハ43系の室内灯自作に挑戦

令和最初の投稿です。

ようやく身辺が落ち着き精神的にもゆとりが出てきたので、久々に工作です。

スハ43系の自作室内灯に挑戦しました。


これまで24系や10系寝台車など、片デッキ車両の室内灯を自作してきました。
これらはデッキの無い妻面の内側に銅板または銅箔テープを通すことで、回路を隠蔽しつつ室内灯が点灯するようにしていましたが、
スハ43系の様な両デッキの車両の場合はデッキから銅板がモロ見えになって興ざめとなるため、良い方法はないかと試行錯誤していました。
一旦はトイレ部分の壁を使う事で集電系の隠蔽には成功したものの、緻密な工作精度が必要だったり、メンテ時に車体を取り外す度に調整が必要だったりと安定性に欠けるものでした。

色々調べているうちに「日ノ出前検車区」様のブログを拝見し、そちらの自作室内灯の集電方法を拝借することで、以前作成した内壁シールと併用で安定かつ回路が目立たない集電方法を確立しました。
また、今回はサイド発光式のチップLEDを並べて、半透明プラ板で散光したらどうなるかも試してみました。上手く行けばLED素子を少なくしつつ薄型の室内灯ユニットが出来るかもしれません。

回路は例によって紙に銅箔テープを貼り付けて基板風にしています。

ここにサイド発光のチップLEDと抵抗を半田付けしていきます。限流には560Ωのチップ抵抗を使用しています。かつてはCRDを使っていましたが、抵抗の方が電圧のオーバーヘッドがないので低い電圧から光るのと、安価なのが魅力です。
素子実装するとこんな感じです。中程のLEDはわざとオフセットさせてます。

電源側はいつもどおり、薄くて小型のブリッジダイオードD1UBA80と、チップコンデンサーを使ってPWM式コントローラーでの常点灯に対応してます。
ブリッジダイオードは薄くて超小型なので屋根裏の窪みにハマってくれます。

早速実装してみましたが・・・
その結果がコレ。
惨敗です。使用したLEDは4つです。中央に向けて発光部が向き合う様に配置しましたが、間隔の開く中央部は光が回らずだいぶ暗くなってしまいました。
また、自作内装で内壁が高くなってることもあって、車掌室も光が回らず真っ暗ですねw
写真には撮っていませんが、LEDの配置を等間隔にしたものも作ってみましたが、どうしても光ムラが大きくでてしまいます。
散光に使った半透明プラシートも薄すぎるためか、あまり散光効果はなかったようです。
LEDをもう一つ増やせばマシになりそうな感じではありますが、経済性と回路の複雑性に難がありますね・・・。

そこで、客室部分のみ導光材として透明プラ棒を復活させることにしました。

まずはオハ47に実装。
今度は良さそうです。
ちなみに中身はこんな感じ。

スハフ42にもリベンジします。
合格ラインに乗りました。車掌室もLEDの配置を見直し、明るくすることができました。

車掌室と車掌室前の空間の照明の色分け(車掌室は蛍光灯、車掌室前は白熱灯)にも成功しました。なお、実車では車掌室前を蛍光灯に変更したものもあったようなので、我が家に在籍するスハフ42のうち一両は色分けしないでみようと思います。


チラッと見える内装に思わずニヤリですw

コレで後は量産体制に持って行きたいところです。

なお、失敗作は

マニに転用しましたw

今回は失敗も色々ありましたが、技術検証ができて良かったです。

平成最後の増備は貨車

久々の投稿です。

身辺がバタバタしているのと、ネタ切れが重なって投稿できていませんでしたが、久しぶりにネタができたので投下します。

これまた久しぶりに貨車が入線してきました。
我が家初となるコキ107形です。

今回購入したのはKATOのコンテナ無しのもの。
近頃省略されているJRFロゴと突放禁止の文字が付いています。

コキ106(手前)とコキ107(奥)の比較。
手ブレーキハンドル位置の他、パイプ類や非デッキ側の抜けの有無などの差違が見られます。

当然ながら、台車も異なっています。
コキ106はFT2(右)、コキ107はFT3Aです。
実物はFT2よりFT3Aの方がホイールベースが長く車輪も小さいのですが、模型でもホイールベース・車輪径の差違が再現されてます。
凄いですねw

コキ107形(左)とコキ106形(右)では、手ブレーキハンドル位置の関係で手摺形状が大きく異なります。コキ106はシンプルですが、コキ107は少し複雑なスタイルですね。

ここで軽く実車解説しましょう。
コキ107形は老朽化した国鉄形のコキ50000形を置き換えるべく2006年に登場したコンテナ貨車で、コキ100系の決定版とも呼べるものです。
大きな特徴は手ブレーキハンドルの位置で、従来のコキ100系が車体側面にあったものが、コキ107形ではヤードでの取り扱いを考慮してコキ50000以来のデッキ上配置となっています。
基本的な構造はコキ106形同様、海上コンテナ搭載に対応して低床構造となっています。

他のコキ100系同様CLEブレーキを搭載し、110km/hで走行する事が可能です。このため、スーパーライナーと呼ばれる高速貨物列車に使用され、深夜の東海道本線等ではEF66やEF210等のハイパワー機関車に牽かれて高速でかっ飛ばす姿を見ることができますw
台車は前出のとおりコキ200形用のFT3を改良したFT3Aです。
2008年の量産開始以後、現在に渡って増備が続けられており、2019年4月現在で約2150両の大所帯となっています。これはコキ104形(約2900両)に次ぐもので、現在のコンテナ貨車の主力の一柱を担っています。
大きな仕様変更もなく増備が続いていますが、近年の増備車ではJRFロゴと突放禁止の文字がが製造時より省略されています。
コキ50000形の置き換えが一段落したため今後の増備については不明ですが、これからも長期に渡ってコンテナ貨車主力として活躍していくことでしょう。
なお、このコキ107形の増備により、国鉄時代から永らく活躍してきたコキ50000形が2018年3月に引退しています。

コキ50000形(右)との並び。
長期間一緒に活躍してきた両者ですが、ついに世代交代が行われました。

我が家では仲良く共演することでしょうw

余談ですが、Nゲージでのコキ100系は割と足が早く、特に比較的安価なKATOのものは短期間で品切れになることが多いです。我が家でもコキ107形は何度か購入しようとしてタイミングを逸していたのですが、ようやく入線となりました。もう少し数を増やしたいのですが、ただいまド金欠のため来月以降でないと厳しそうなのですが、果たして購入できますでしょうかw
コキ104形も再生産されるようなので、そちらは逃さない様にしたいと思ってます。