夜汽車の汽笛への憧情 -3ページ目

寝台特急「北斗星」の深き沼 その17

毎度ご覧いただきありがとうございます。

 

長々と続いた「北斗星」シリーズですが、書きたいことはほぼ出尽くしてきた感があります。

そこで、「深き沼」らしく、最終章としてNゲージでの「北斗星」の遊び方についてつらつら書いて締めたいと思いますw

 

Nゲージでの「北斗星」の遊び方
 

 
北斗星はNゲージでは、Tomix、KATO、マイクロエースの3社が製品化していますが、中古市場を含めた入手性を考慮して、ここではKATOとTomix製品を使った編成の組み方のバリエーションを紹介していこうと思います。
 
 
1.入門編
「とりあえず北斗星を楽しんでみたい」という場合、ストレートにメーカーの用意した編成を組むのがやはり手取り早いかと思います。
そこでお勧めなのが、比較的再生産もあり入手容易な、KATOから製品化されている2008〜2011年のJR北海道・東日本両社の客車で構成された混成編成です。
・・・というわけで、KATOの品番10-831,10-832からなる「北斗星DX編成セット」をご紹介します。
編成はこんな感じです。
 
↑函館

1 オハネフ25 2 Bコンパートメント JR北海道  
2 オハネ25 562 デュエット 14系改造
3 オハネ25 563 デュエット オハネ25改造
4 オハネ25 566 デュエット オハネ25改造
5 オハネ25 552 ソロ 14系改造
6 スハネ25 503 ソロ・ロビー 14系改造
7 スシ24 505 食堂車 JR東日本  
8 オロネ25 505 ツインDX  
9 オロハネ25 502 ロイヤル・ソロ  
10 オロハネ24 553 ロイヤル・デュエット  
11 オハネフ25 215 B寝台  
カニ24 505 電源車  
↓上野(上野-函館)・札幌(函館-札幌)
 
この製品は中古でも適価で転がっており近日中に再生産も決まっています、行先・ナンバー等も印刷済みでとりあえず走らせるには加工も要りません。もちろん安定のKATO品質なのでディテール・プロポーションや走りは保証付で、編成バリエーションを考えなければ十分に上級者でも十分に楽しむことができる製品です。
手軽に遊んでみたい方は最初は基本セットのみ買うのも良いでしょう。
ちょっとこだわるのであれば、オハネフ25、オロハネ25、オロネ25、スハネ25のHゴムを灰色に塗るとよりそれらしくなります。
なお、「はまなす」セットを持っている方は2号車を「はまなす」用のオハネフ25 3に変更することで、2011年以降の編成を組むことが可能です。この際は3号車または4号車を2号車に使用したオハネ25 562に変えるとよりそれらしくなります。(大抵どちらかが14系改造車だったため)
この時代は青森駅改良工事のため青森駅を通らず青森信号場経由となっているため、函館駅のみで進行方向が入れ替わります。機関車を連結する向きが上野-函館と函館-札幌で替わりますので、行先を考慮して運転を楽しむ場合にはこの辺りも考慮すると良いかと思います。2号車を入れ替えて2011年以降の編成を組む場合は、2012年に再び青森駅経由となるため、青森-函館のみ機関車の向きが逆になりますのでご参考まで。
 
さて、この列車を引く機関車はどうかというと・・・・
 
形式 区間 備考
EF81 上野-青森 2008〜2010年
EF510-500 上野-青森 2010〜2011年
ED79 青森-函館  
DD51x2 函館-札幌 北斗星色。重連

 

上野ー青森間はKATOのオフィシャルではEF510を使用することになっていますが、実際には年代によって EF81またはEF510を選択できます(というかEF81であった期間の方が長いですw)。どちらか好みのものを用意すると良いでしょう。2010年まで担当したEF81は「北斗星」色が基本ですが、「EF81」のロゴが大きく車体に書かれた95号機(スーパーエクスプレスレインボー色)や、カシオペア色も使用できます。余裕ができたら揃えて気分によって変えるのも楽しみの一つです。また、機関車故障などのイレギュラーで「あけぼの」などに使用している青森所属の双頭連結器車が牽引したことがありますので、そちらの製品をお持ちの方はこれも利用することが可能です。

EF510は青い北斗星色または銀色のカシオペア色が利用できます。なお、赤色の0番台は貨物用で、「北斗星」には使用できないので注意が必要です。また、500番台もJR貨物に移籍して星マークのない物も製品化されています。こちらも「北斗星」は牽引していないので注意が必要です。

なお、東北本線が災害により不通になった際に上越線経由で運転されたことがあり、その際にEF64-1000が使用されたことがあります。こちらをお持ちの方はそれを再現するのも面白いかと思います。

 

青函トンネルで活躍したED79は、基本的に0番台を使用します。年代的に片側がシングルアームパンタになった物を選択した方がリアルになると思われます。なお、ED79には50番台及び100番台も存在しますが、いずれも貨物用で「北斗星」を牽いていないので注意が必要です。(もっとも、製品はほとんど出回っていませんが。) 

 

北海道内で担当するDD51は重連運用なので2両用意します。塗装は基本的に青色の「北斗星色」一択になりますが、イレギュラーでJR貨物所属機が引いたことがあるので、余裕が出たら敢えて一般色を追加して混ぜるのも面白いかもしれません。DD51の一般色は色々使い道が広いので、持っていて損がない製品ですからねw

 

いずれの機関車もKATO・Tomixの両社から発売されていますが、連結器を合わせることを考えるとKATO製がお勧めです。Tomix製を使用する場合はちょっとした加工が必要になります。

 
 とりあえず今回はここまで。
 
次回以降難易度が上がって行きますw

18キッパーの怨敵現るw

毎度ご覧いただき、ありがとうございます。

実は前回のDF200形を買ったとき、本来買うつもりだったのはコレでした。


JR東日本701系です。
交流電化区間としては初の通勤形電車にして、いまでは東北地方の電化区間のヌシとも言える存在です。
オールロングシートである上に何気に長距離運用もあったりするため、シーズンに18切符で移動する18キッパーには蛇蝎の如く嫌われている電車ですw

自分などは見知らぬ人とボックスシートで顔を合わせる方が苦痛なので、ロングシートは却ってウェルカムなんですけどねw
空いていれば反対側の窓を通して広々とした車窓を楽しめますし、横長の椅子などはソファーだと思えば余裕ですwww

かく言う自分も昔18切符で仙台から盛岡まで乗り通した事があるんですが、客車時代に長編成だったものが701系の短編成になったことによるであろう混雑については思うところがあるものの、電車自体は乗り心地もそれ程悪くないし、案外キビキビ走るしで、それ程悪い印象はありませんでした。

と言うわけで、優先順位こそ高くない物のなんとなく欲しいと思っていた電車ではあるんですが、昨年秋にKATOから発売されて、いよいよ購入・・・と思った矢先に色々出てきて先延ばしになっていましたw
しかし、我が家には東北を駆け抜けた「北斗星」や東北仕様なキハ110系もいるし、東北貨物のヌシであるEH500もいるしでいよいよ導入の下地が整ってきたと言うことで、ようやく新製品の被弾がなかったこのタイミングで入線と言うことになりましたw


今回入線したのは701系1000番台の仙台地区カラーです。かつては黒磯にも足を延ばしていて関東人には比較的親しみのあるカラーです。
赤・白・緑の三色の帯はイタリア国旗の色の様でどこかお洒落な感じもしますw

ここで701系について軽く解説しましょう。

JR東日本701系は1993年に登場した東北地方の交流電化区間用の通勤形電車です。
当時の東北地方の普通列車は電気機関車の牽く客車列車が主体で、デッキ付2扉で乗降に時間がかかったり、使用している50系客車に冷房がなかったり、機関車を使用しているため折り返し等の運用に手間がかかったりと、様々な問題を抱えていました。仙台以南は電車化しているものの、大半は新幹線開通で溢れた寝台特急形電車の改造車(715系)や急行形電車(455系)で、老朽化が進んだり、やはり2扉であるため乗降に問題があったりする状態になっていました。
ステンレスの近郊形719系も投入されていたものの、コストのためか多数派にはなりきれていない状況でした。
そこで登場したのがこの701系電車です。

前年に「価格半分・重量半分・寿命半分」のコンセプトで登場した「走ルンです」こと209の東北版と言える電車で、川崎重工のツーシート方式を使用した軽量ステンレス車体を採用。通勤形らしく片側3扉のロングシートになっています。
ただ、使用区間によってはロングシートではそぐわない所もあり、一部セミクロスシートとなっている車両も存在します。
車内保温のため半自動ドアスイッチを装備しているほか、2両編成にはワンマン運転用の設備も付いています。


ドア間の窓は大きな4連続窓ですが、中2枚は開閉可能なサッシュ付きの2段窓です。
一見スッキリとしたシンプルな装いながら、細かく見ると保守的な所も見えるなかなか味のあるデザインと言えるでしょうか。

前面は分割併合を前提とした貫通扉付きとなっていて、電気連結器を装備して連結作業を容易にしています。
デザイン的には205系の貫通版といった風情の質実剛健としたもので、209系に比べると保守的なデザインです。

制御方式はパワートランジスタ素子のコンバータとインバータを使用したVVVFインバータ方式となっています。これにより軽量化と製造コスト、保守コストがダウンしています。モーターは125kwのMT65形を使用。最高速度は110km/hで、従来の東北地区の電車と比べると優れたものとなっています。ただし、25‰を超えるような急勾配区間は得意でないようで、板谷峠は719系が、仙山線はE721系に役目を譲っています。
一部車両は製造当初は発電ブレーキを使用しており、ブレーキ用の抵抗器を屋根に載せていましたが、近年の機器更新により変換装置がE721系に準じたIGBT素子を使用したものに変更され、回生ブレーキが使える様になりました。これに伴って屋根上の抵抗器は撤去されています。

さて、701系は秋田地区でデビューを果たし、以下のバリエーションがあります。

・0番台:秋田地区向け基本仕様。

・100番台:秋田地区向け。テールランプの位置変更のほか、補助電源のSIV化等の仕様変更を行ったもの。一部車両は仙台地区でも活躍中。

・1000番台:仙台・盛岡地区向け。100番台をベースにパンタグラフを変更したほか、救援用に719系との連結回路を持つ。

・1500番台:仙台地区向け。1000番台をベースにコンバータ部分をIGBT素子にして回生ブレーキを搭載したもの。後期車はバリアフリーに対応してトイレの大型化が行われた。

・5000番台:奥羽・田沢湖線用。秋田新幹線に対応して標準軌となった区間の普通列車用。製造当初からセミクロスシートとなっている。

・5500番台:奥羽線のうち山形新幹線として標準軌となった区間の普通列車用。同区間で運用される719系5000番台の補助的な役割で、基本的に米沢~新庄で運用される。

また、上記のほかに以下の第三セクターでも同形車が活躍しています。

・いわて銀河鉄道7000系:基本仕様は1000番台と同じ。一部JRからの譲渡車あり。

・青い森鉄道701系:基本仕様は1000番台と同じ。セミクロスシートに改造されたものが多く存在する。一部JRからの譲渡車あり。

仕様や使い方には賛否両論あるデビューから27年目の701系ですが、事故や被災したものを除けば全て健在で、未だ勢力は衰えずと言ったところです。
もう暫くは東北地区の電化区間の主役として活躍しそうです。

さて、模型の方はこれまでマイクロエースや鉄コレで登場していましたが、我が家入線車は昨年出て来た待望のKATO製です。

今回入線は多数派である2両編成のセットです。4両編成セットも発売されていますが、余裕ができたら入れたいところですねw

製品ままの状態。これを入線製品しました。
とうわけで、早速のバラバラ事件ですw
付属のステッカーを貼り付けの上、銀河モデルのドアステッカーとトレジャータウンの優先席インレタでドレスアップします。
前面の幌にもトレジャータウン製品を使用してみました。

その結果・・・
こうなりましたw
いやぁ、かっこいいですねw

多くの人に指摘されている縦長なスカートについては、盛岡地区用に発売されたAssyパーツを買い損ねたので、今回は目をつぶることにしましたw
入手できた暁には交換したいところですねー。


優先席ステッカーはこんな感じです。裏貼り式のものを使用してリアリティアップですw

当初の予定よりだいぶ遅れて入線の701系ですが、実際に手にすると思った以上に気に入ってしまいました。
バリエーション展開もされそうですし、今後もいつの間にか増えることになるかもしれませんw

最後に今時の東北並び。
宇都宮に母の実家があったことと、自分の好きな夜行急行が多かった事から、我が家は東北方面の列車・車両のラインナップ前々から厚くなっていたのですが、今回の701系加入でより楽しめそうですw

赤い熊さん

毎年ご覧いただき、ありがとうございます。

今回は予定を変更して、我が家にやってきた新しい仲間の紹介ですw


やってきたのはコレです。
JR貨物のディーゼル機関車、DF200形50番台です。
公募によりECO-Power READ BEARという愛称が付けられており、鉄ヲタには赤熊などと呼ばれています。

以前EH500形を入手し、それに釣られて東北・北海道方面の貨物列車を再現すべくコキ106形のテールライト付きを入手したのですが、その後ご存知のとおり「北斗星」を大量導入しました。つまり、青函トンネルを超えた向こう側の列車を我が家で走らせる下地ができていたわけです。
そんな中、最近運転会仲間でJR北海道車を増やしている人がいて、冗談で「北海道の貨物もどう?」と勧めてみたものの、よく考えたら自分自身が機関車さえ買ってしまえば北海道内の貨物を再現できることに気付いてしまったのです。見事なブーメランですねwwww
というわけで、半ば衝動買いで入手してしまいましたww

さて、ここでDF200型について軽く解説しましょう。

DF200形は平成4年に登場したJR貨物のディーゼル機関車です。
当時北海道内の貨物列車にはDD51型が使用されていましたが、国鉄時代の機関車であり老朽化が進んでいました。その代替用として製造されたのがこのDF200形です。


DF200形の特徴は6軸駆動の大柄な箱形車体と、動力方式に国内のディーゼル機関車としてはDF50形以来36年ぶりに電気式を採用したことでしょう。
電気式とはディーゼルエンジンを発電機として使用し、電気モーターを動力とする方式の事です。

従来、国内のディーゼル機関車には、自動車のオートマチック車と同じくエンジンをトルクコンバータを使った変速機を介して動力とした、液体式と呼ばれる方式でした。
一方、DD51形の出力は蒸気機関車C62並み2000psで、北海道の貨物の重要幹線であり勾配区間のある函館本線で使用するには1両ではパワーが足りず、常に重連使用となっていてコストがかかっていました。
そこでDD51を置き換えるにあたり、DD51形2両分のパワーを持つ機関車を製造することになりましたが、機関車に使用するような大出力エンジン用の鉄道用トルクコンバータが昭和50年のDE50形以来設計されていないことと、鉄道用の電気機器が急速な進歩を遂げ、半導体を使った装置の小型化・軽量化が進んだ事、貨物用機関車の大部分を占める電気機関車の設計と共通化可能な事などから電気式が採用される事になりました。

DF200形のエンジンはV形12気筒で排気量は46lのインタークーラー付きツインターボエンジンで、出力は1700psまたは1800ps(最大約2000ps)となっています。コレが2台搭載されていて、1550kVAの発電モーターがそれぞれ取り付けられています。
動力用のモーターは出力320kwの誘導電動機が6台搭載されていて、総出力は1920kwとなっています。
単純なパワーではDD51形の約1.5倍ですが、電気モーターの動力特性により実際にはそれ以上のパフォーマンスを発揮し、800t(フル積載のコンテナ車16両)の貨物列車を平坦線で110km/h以上の速度で牽引可能となっています。

なお、モーターの制御方式はVVVFインバータ制御で、駆動方式は堅牢なツリカケ式です。この辺りは最近のJR貨物の電気機関車と同じものとなっています。
運転最高速度は110km/hで、国内のディーゼル機関車としては最速を誇っています。

車体は箱形で全長19.6mと大型なものとなっているほか、機器を車内に納めるため屋根もブルートレイン客車などと同じく高屋根構造として室内スペースを大きく取っているのが特徴です。

機器室レイアウトの都合上、運転台側の乗務員扉が車体中央にあるのが特徴となっていて、他では見られない独特の形状となってます。
車体側面は小窓一カ所のほかは大きなルーバーで占められており、機器満載感抜群でより力強い印象ですw

屋根の中央にラジエーターファンが2基ついており、前後の屋根は点検用と思われる窪みが多数存在してゴツゴツした印象です。

助手席側の扉の後ろには愛称を示すロゴマークが付いています。外観上のワンポイントになってます。

前面は非貫通構造で、今時のJR貨物の機関車らしい精悍なマスクです。
いやぁ、カッコいいですね!

ここでDF200形の歴史をおさらいしてみます。
DF200形は1992年に試作機(901番)が登場しました。鷲別機関区に配置され、久々の電気式ディーゼル機関車と言うこともあって入念にテストが行われ、量産機が登場したのは平成6年からでした。
エンジンはドイツMTU社製(1700ps)のものを使用し貨物用機関車としては久々の海外製エンジンとなっています。
なお、試作機はヘッドライトは全て運転台窓上に付けられて、運転台窓下はテールライトのみとなっており、前面形状が量産機とことなっています。
1994年登場の量産機グループ(基本番台)は引き続きMTU社製エンジンで、12両が製造されました。
試作機と同じく鷲別に配置され、道内の対本州の大動脈である室蘭本線・室蘭本線・千歳線の他、石勝線・根室本線(滝川~帯広)でも活躍を始めました。
安定した性能を発揮して増備が続けられ、1999年からはエンジンを国産のコマツ製(1800ps)に変更した50番台が登場します。ちなみにこのエンジンはDD51形の機器更新車にも使用されたものをチューンしたものとなっていてDD51形との機器統一による保守コストダウンが図られています。上述のとおり、外観上では試作機と基本番台ではスカートが赤色だったものが、灰色に変更されています。50番台車は13両製造されました。
2005年からはモーターを制御するインバータの素子をGTOからIGBTに変更し、100番台を名乗ることになりました。100番台は2011年まで製造され、両数はグループ最大の23両となっています。なお、外観上は50番台との差違は見られません。
2008年には根室本線の釧路や宗谷本線の北旭川にも運用を拡大、2013年までに北海道内のDD51の定期運用を全て置き換えています。
さらに、2014年には通称「たまねぎ列車」で有名な石北本線の貨物列車にも登場し、道内貨物に使用していたDD51形を一掃することになりました。
なお、この年に鷲別機関区が廃止となり、全車五稜郭機関区に転属しています。

さて、ずっと北海道で頑張ってきたJR貨物のDF200形ですが、2015年に大きな転機が訪れます。
愛知地区に残るDD51形の老朽化が深刻化してきたため、いよいよ置き換え対象となりますが、需要の変化などで運用に余裕が出てきていた北海道のDF200形がコンバートされることになりました。123号機初めとする100番台車を対象に防音強化などの本州対応を行い、2016年から200番台となって愛知機関区に配属され、いよいよ本州に進出となりました。以降8機が200番台に改造されて愛知転属となっています。なお、200番台車は番号が元の車番+100となっており欠番が存在します。
なお、変わった出来事としては2016年にJR東日本のカシオペアが「カシオペアクルーズ」として北海道乗り入れを行った際に、既にJR北海道のDD51が全車引退していたため、DF200が抜擢され、貨物用のDF200形がカシオペアを牽引するという勇姿が見られました。
2018年頃からJR貨物の機関車や貨車、コンテナから順次JRFロゴが消されており、本形式でもロゴの消えた車両が存在しています。2020年現在ではJRFロゴのあるものと無いものが混在していますが、次第にロゴ付きのものは消えていくと思われます。

その外特筆すべき点としては2013年にJR九州のクルーズ列車「ななつぼしin九州」牽引用として基本設計を同じくした7000番台が登場しています。主な仕様は100番台をベースとしつつ、意匠は客車に合わせて大幅に変更されたものとなりました。この車両のみJR九州所属となっています。

さて、模型を見ていきましょう。
模型はTomix製品で、昨年発売のJRFロゴが無いものです。
今時の仕様と言うことになります。

Tomix製品らしく、取り付けパーツ満載ですw

各パーツを取り付けて・・・・

こうなりましたw
カプラーは見た目の良いGMナックルを使用しています。我が家のコンテナ貨車はKATOナックルまたはGMナックルとしているのでこれで問題ありませんw
区名札には銀河モデルのステッカーを使用しました。五稜郭機関区の車両は白地に青文字の「貨」の札も入るのですが、ステッカーが無いのでそのうち自作して付けようかと思っております。

最後に「金太郎」ことEH500との並び。かつては五稜郭で肩を並べていた両者です。青函トンネルの青森新幹線対応に伴い金太郎さんはEH800に交代してしまったので、今となっては夢の組み合わせになってしまいました。
うーん、ここはEH800も入れるべきですかねw

それにしても、JR貨物の機関車はカッコいいですね!

今回はここまで。次回もニューカマーの紹介です。

入線してきた2つの「踊り子」

毎度ご覧いただきありがとうございます。

 

北斗星シリーズ増備の合間ではありますが、他に入線してきた車両もいます。

 

JR東日本185系「踊り子」と、同じくJR東日本の251系「スーパービュー踊り子」です!

 



251系はJR東日本がバブル期に作った「本気の観光特急用電車」で、「乗ったらそこは伊豆」をコンセプトとし、当時流行りだった全車ハイデッカーor2階建の、グリーン車を2両連結した堂々の10両編成でとなっていました。



グリーン車は2階建となっており、伊豆急下田寄りに連結されていました。先頭部には展望座席を設けた他、階下に個室や簡易な食事調製機能をもつサロン室まで存在する、ゴージャスな仕様となっていました。




普通車の座席は登場当初は、一般客向けの「カスタムユニット」が特注の回転式のロマンスシート、グループ客向けの「グループユニット」がセミコンパートメントタイプの大型ボックスシートでしたが、いずれもリクライニングしないのが不評で後年一般的なリクライニングシートに交換されています。「カスタムユニット」のシートピッチは1000mmで、従来の特急型電車よりゆとりのあるものになっていました。


東京よりの先頭車も2階建構造となっていましたが、1階は子供向けのキッズルームとなっていて、小さい子供にも好評でした。余談ですが、自分の子供も幼児の頃に利用しており、すっかり気に入った様子でした。

大きなガラス張りの窓は展望も良く、見栄えも十分な姿で東京口を走る特急列車としても貫禄十分な出で立ちでした。性能的には211系をベースとした界磁添加励磁制御+MT61モーターという当時としてはオーソドックスなもので、最高速度も120km/hと当時の特急型としては十分なものとなっていました。また、モーターはMT61の中でも内扇型という低騒音タイプが限定使用されていて、静粛性もバッチリで特急型に相応しいものとなっていました。

一方で分割民営化で特急型とはいえエコロジーを意識して軽量化も意識した車体となっていたためか、潮風を受ける伊豆の海岸線を走っていたこともあって末期は車体の腐食も深刻で、残念ながら今年の3月に惜しまれつつも先輩の185系よりも早く引退してしまいました。また、これにより「スーパービュー踊り子」という列車自体も廃止となりました。後継は「サフィール踊り子」ということになっていますが、実態は全車グリーン車の「サフィール踊り子」を新規設定した上で、スーパービュー踊り子はE257系で置き換えという形になっています。

なお、引退後の251系は4編成のうちで3編成はすでに解体され、残り1編成も解体が始まっており、残念ながら保存車両があるかどうかは微妙なところになっています。

 


一方、通常の「踊り子」として活躍する185系は国鉄末期に近い昭和56年登場の大ベテランで、もう間も無く40才を迎える老兵です。元々急行型電車として設計されていたものが営業上の理由で特急型となった曰くのある電車でもあり、従来の急行型同様、普通列車にも使用できる様に1m幅nの広いドアを前後2箇所に備え、窓も開くようになっています。室内は当初リクライニングのない転換クロスシートとなっており、従来のボックスシートだった急行型からすれば十分に「進化形」だったのですが、特急型となってしまったばかりに当時特急型電車は簡易リクライニングシートが標準となっていたことから、どうしても見劣りするものとなってしまい、「遜色特急」「ぼったくり特急」などと汚名を被せられることになってしまいました。(これに先立って登場した関西の新快速用の117系と同じシートだったことも、余計にこの評価に拍車をかけることになってしまいました。)

後年一般的なリクライニングシートに交換され、ようやく特急型らしい面目が保てる様になりました。


なお、流石に急行型電車並みの設備で通常の特急料金をとるのは気を咎めたのか、185系「踊り子」運転開始に伴って従来の特急料金より若干安価なB特急料金が設定されています。この料金体系は後に登場する他の185系使用列車(「なすの」「草津」「あかぎ」など)にも適用されました。

 

ところで、183系までの国鉄特急型電車といえば全国で使用できることを前提とした汎用的な設計となっていましたが、185系は走行線区を意識して設計した転換期の電車でもあります。

従来のクリームと赤のツートンカラーである「特急色」を採用せず、ホワイトのボディーに斜めの緑ストライプをあしらったデザインは新鮮で、私鉄特急の様な車体デザインと共に国鉄車両に新たな風をもたらしました。


走行線区に合わせた設計は足回りにも影響を及ぼしており、ラッシュ時に多数走る普通列車の加減速に合わせられる様、113系と同じギア比を採用して加減速重視の仕様となった代わり、やはり元々急行型として設計していたこともあって最高速度は110km/hに抑えられていました。もっとも、当時の東海道本線自体が最高速度110km/hとなっていて、普通列車は最高でも113系の100km/hだったので、東海道本線東京口で使うにはむしろ十分な性能と言って良いものでした。ただ、時代の流れというのは残酷で、今では技術の進歩で普通列車用の電車(E231系、E233系)が120km/hを出せる様になり、足回りとしてもすっかり見劣りするものになってしまいました。



メカニックはオーソドックスな抵抗制御にMT54モーターの組み合わせという堅牢なもので、最高速度を犠牲とした近郊型電車並の加減速性能もうまく「東海道本線東京口」の路線状況にハマっており、このことが約40年間も第一線で活躍できた要因の一つなのではないかと思います。一方で、当時標準だったMT54モーターは冷却ファンが大きな音を立てる「爆音」モーターとしても有名で、相対的に静かなモーターの増えた今となっては、「特急にもかかわらず一際大きな爆音を立てて走る列車」になってしまっています。

 

様々なラッキーな要因が重なって東海道本線東京口の顔として長期間君臨してきた185系ですが既に何本かは引退済みで、残りも2021年に中央本線からコンバートされたE257系に置き換わってついに「踊り子」から引退を迎えることになりました。

国鉄末期の頑丈な設計が功を奏してか、潮風を受ける伊豆の海岸線を走り続けたにもかかわらず車体の劣化はあまり見られず、先に引退した後輩の251系よりも綺麗な車体を今でも保っています。また、一時は塗装変更が行われたものの、現在は全車が登場時の斜めストライプ塗装に復刻されており、数多な在来線特急型電車が末期には落ちぶれた姿になっていく中で、185系はグリーン車2両を挟んだ15両の長大編成も健在で、登場時と変わらぬ堂々とした姿でエンディングを迎えられるというのは、なかなか凄いことなのかもしれません。

 


模型はいずれも今年発売・再生産されたTomix製品です。
251系は全車室内灯付の豪華仕様。
値段もそれなりで財布は痛かったですが、プロポーション・ディテールともに良く、さすが最近のTomix製品と言ったところです。


185系は長年どのメーカーも古い設計の製品の再生産ばかりだったところ、Tomixが昨年フルリニューアルして発売した製品です。185系としてはようやく現代レベルの製品が登場したこともあり、あっと言う間に売り切れになりました。再生産スパンの長い同社としては珍しく、今年8月に再生産してくれたので入手できました。さすがに今時の製品らしく素晴らしいの一言です。

251系は引退、185系も先が見えていますが、我が家では長期にわたって活躍してくれることでしょう。

今回の記事はここまで。
次回は再び北斗星に戻りますw

寝台特急「北斗星」の深き沼 その17

毎度ご覧いただきありがとうございます。

 
今回は予告どおり、先日入線してきた車両の紹介です。
 
 
我が家にもやってきました、Tomixの「北斗星」JR東日本仕様基本セットBです。
同時発売の単品もゲットしました。
 
「北斗星」の中でもJR東日本の「珍車」ばかりを集めた尖ったセットなのですが、どうやら瞬殺レベルの売れ行きだったようで、あっという間に市場から消えてしまったようです。
「北斗星」人気恐るべしですねw
 
今回のセットは目玉商品ばかりなのですが、それぞれ見ていくことにしましょう。
 
まずはカニ24です。
カニ24 510。カニ24形500番台では唯一の白帯車となっているのが特徴で、数少ない100番台からの改造車でもあります。
100番台由来の平たい後部妻面が特徴ですが、貫通扉を埋めて非貫通としたため、写真のとおりかなり強烈な顔付きになってしまいましたw
実はこの車両、「北斗星」用ですらなく、シュプール号の北海道乗り入れ対応として500番台化された車両となっており、所属も北斗星車両の基地である尾久ではなく、青森となっていました。このため、通常は「あけぼの」や「鳥海」「日本海」等に使用されていましたが、増発と検査などが重なって尾久のカニが不足した際にピンチヒッターとして何度か登板した記録が残っており、今回の製品化と相成った様です。
511番を除く他のJR東の500番台同様、発電機関の更新工事を受けており、屋根のラジエーターファンが2つとなったほか、側面のガラリ窓が撤去されてスッキリしたスタイルとなりました。
なお、この車両は1999年の「カシオペア」運転開始に備えて予備電源車のカヤ27形に改造され、現時点(2020年9月)でカニ24形由来の車両としては唯一の残存車両となっています。
 
お次は「ロイヤル・ソロ」です。
オロハネ24 501です。
北斗星3・4号定期化に伴い、1989年に増備された車両ですが、JR東日本の「ロイヤル・ソロ」としては唯一、ソロでロイヤルを挟む構造となった車両で、JR北海道のオロハネ25形550番台(555~)と類似の車両になりました。
 
参考までにこちらがオロハネ25形550番台です。よく似ていますね。
これは3・4号をJR東とJR北で交互運行するにあたり設備を揃えたためのものですが、JR東としては特異な車両となってしまいました。
2000年の2往復化後は予備車となり、「夢空間」と連結される姿も多く見られました。
実は種車が座席車のオハ14形となっており、そういう意味でも珍車となっています。
 
お次はツインDXです。
オロネ24 501。北斗星ツインDXとしては唯一のオハネ24形改造車となっており、客室側が種車由来の大窓となっているのが特徴です。
この車両も1989年に3・4号定期化に伴って増備されたものですが、設備としてはオハネ25形改造のオロネ25形500番台と同じであるため、他のツインDX車と混用されました。
 
お次はロビーカーです。
オハ25 504。JR東の全室ロビーカーですが、これも1989年に追加改造された車両です。
501~503が

このように方向幕付だったのに対し、504は
 
この様に方向幕がなくなった他、電話室を車端に設置したのに伴い電話室用の小窓が取り付けられたのが特徴です。このため唯一無二の形態となりましたが、他のロビーカーと営業上大きな差はないため、混用されていました。
 
最後は食堂車
スシ24 504です。この車両の特徴は
 
このように種車由来の冷水機用の大型ベンチレーターが残存しているのが特徴です。
 
ちなみに通常のスシ24形500番台は

この様に大型ベンチレーターは撤去されています。スシ24形500番台のうち、このベンチレーターが存在するのはこの504番と、JR北海道の503番のみとなっています。この差異は種車時代のサシ481・489形から引き継がれたもので、たまたまこの2両の種車がベンチレーター残存車だったというわけです。
ちなみに、JR東日本所属のスシ24形の中では唯一、Hゴムが灰色のまま残った車両でもあり、密かな異端車となってました。
 
残りの2両は
オハネフ25形0番台と「ロイヤル・デュエット」のオロハネ24形550番台です。
これらは従来品とモデルは一緒ですが何気に新規金型となっていて、妻面のディテールが追加されたり、ドア点検蓋のリベット表現が追加されるなど細かな改良が加えられています。
また、オハネフについては従来品が帯にモールドがあったものが、今回品では印刷のみの表現になっていたりします。
 
一方、増結用の単品の方も改良が行われました。
オハネ25形とオハネフ25形です。
やはり帯の印刷化や点検蓋のディテール改良が行われた他、オハネ25形0番台のデッキ側貫通扉が実車同様省略されました。(従来品はなぜか付いてました)
 
また、従来単品のHゴムは黒色だったのが、

このとおり北斗星では多数派だった灰色になっているのが嬉しいところです。
 
さて、今回の増備で我が家の北斗星車両は53両もの大所帯となりました。いやぁ、増えたものですねw
 
今回の増備で一応北斗星車両の増備は一段落となりますが、今後はJR北海道車で未入手のものをパラパラと入れる事があるかもしれませんw
 
とりあえず今回はここまで。
今回の導入で過去記事に載せた車両で写真の無い車両も幾分入ったのでちょっとアップデートしようと思います。
 
さて、次回は一旦北斗星シリーズをお休みして、この間に入線してきた車両を紹介したいと思います。

寝台特急「北斗星」の深き沼 その16

毎度ご覧いただきありがとうございます。

 
のんびり書いている内に時間が経ってしまいました。
 
このシリーズの初期の記事でも書いたとおり、「夢空間」セットに続いて「JR東日本仕様」セットを続けて買ったため、JR東日本仕様の優等寝台車であるツインDX(オロネ25-500)、ロイヤル・ソロ(オロハネ25-500)、ロイヤル・デュエット(オロハネ24-550)は早くも2両ずつの在籍となりました。
一方、当初はそんなにすぐに増やすつもりがなかったのでエヌ小屋さんの内装シートは一つしか買ってなかったのですが、前回の記事のとおりロイヤル・ソロの内装シートは結局自作してしまった訳です。
 
すると、変に欲が出てくるもので、結局1両はエヌ小屋で済ませていたツインDXとロイヤル・デュエットも「描いてしまえ!」・・・と言うことで、描いてしまいましたw
 
ロイヤル・デュエット
 
ツインDX
 
ですw
 
エヌ小屋では省略されてしまっているデッキ・洗面所との仕切り扉やメンテナンスハッチも書き込んで精密感をましています。
 
車体を被せたら
ロイヤル・デュエットは
 
こんな感じです。
 
ツインDXは
 
こんな感じになりました!
 
なかなか良くできたと、文字どおり自画自賛ですw
 
 
無駄にデッキも頑張ってますw
 
オハネ24形由来のオロハネ24とオハネ25形由来のオロネ25形で配電盤も描き分けました。
 
Tomix純正室内灯だとデッキは真っ暗なので全く目立たないのですが、自作室内灯を入れれば効果が出る・・・と良いなぁwww
 
っと、こんな感じで内装を整備しています。
 
次回も続き・・・のつもりでしたが、のんびり書いている内に新たな増備車が入線してきましたので、かるく紹介したいと思います。
 

寝台特急「北斗星」の深き沼 その15

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ちょっと間が開きましたが、運行再開いたしますw
 
今回から数回は予告どおり加工編です。
 
いつの間にか40両もの大所帯になってしまった「北斗星」客車ですが、折角の憧れの列車と言うことで、自作シートによる内装作りを頑張ってみました。
 
実は最初は自分で作る気はなく、安易にエヌ小屋さんの物で済ませる予定でした。
 
比較的手頃な値段で手軽にディテールアップ出来るので、決して悪い選択肢ではありません。
 
 
エヌ小屋さんの壁面シートを使って実装したJR東日本の「ロイヤル・デュエット」です。
手軽ながらなかなかよい雰囲気になります。
 
 
いずれもエヌ小屋使用です。結構良い感じでご機嫌だったのですが・・・・
 
JR東日本の「ロイヤル・ソロ」の通路壁面です。コレをみて余計な事に気付いてしまいました。
「ん?東のソロのカプセルホテルの様な背の低い入口が再現されてない??」
JR東の「ソロ」は完全2階構造になっているにも関わらす床面が低くなっていないため、部屋の上下寸法が小さいのが特徴です。おのずと入口ドアも子供用の如く寸法が小さくなっているのです。
また、「ソロ」の窓が小さいこともあって、客室内の廊下側壁面も省略されていました。
ここで凝り性根性の血が騒ぎだしてしまい・・・
「再現されていなければ、自分で作れば良いじゃない」
 
コレが地獄?へのスタートでしたw
 
お絵描きを始めたら止まらなくなってしまい、できたのがコレですwww
結局ソロ部分の壁面どころか、フルセットで作ってしまいましたww
外から見えないトイレ・洗面所部分は省略しましたがw
んで、コレを実装したらこうなりましたw
 
通路側壁面。
 
ソロ室内
ロイヤル室内
 
車体を被せたらこんな感じですw
 
 
再現したかった背の低い個室ドアもこの通り。
 
デッキも無駄に頑張りましたw
 
方向幕シールも売り切れていたので
自分で作りましたwww
 
こんな感じで、折角買ったエヌ小屋さんのシートは利用しつつも、自作の沼にハマっていくのでした・・・・・
 
 
続きます

”寝台特急「北斗星」の深き沼 その12”

いつもご覧いただきありがとうございます。
 
ソロ、デュエット車入線に伴い「その12」を改稿しました。よろしければご覧ください。

寝台特急「北斗星」の深き沼 番外編1

毎度ご覧いただきありがとうございます。

 
今回は番外編、、と言うか、戦果報告?です。
 
やってしまいました。
オクで比較的普通の値段で出ていたので、気付いたら入札してました。
競るかとおもいきやそのまま落札ですw
 
 
中身はコレです。もう北斗星客車は何両目でしょう?
・・・・・数えたら夢空間も含めて40両です。我ながらおかしいですw
 
目玉はコレと
 
コレですw
 
オールソロとオールデュエットです。
ついに我が家にも来ました。
 
ソロことオハネ25形550番台は小さい窓が互い違いにズラリと並ぶのが壮観ですねw
トイレ窓が埋められているので厳密には登場より少し後(2000年頃)の時代になりますが、91年夏以降の編成を組めるようになるわけです。
 
 
オールデュエットことオハネ25形560番台はオハ14改造車とオハネ25改造車の両方が入っています。
こちらは、オハ14改造車が91年登場、オハネ25改造車が97年登場です。
つまり、91~97年の編成を作るときはオハ14改造車を選択する必要があるわけです。こんな所も北斗星沼の深いところですねw
 
ちなみに・・・
98年以降、北斗星1・2号はオール個室化に備えてデュエットは3両体制になるわけですが、今回入線は2両です。
ところが・・・・
今回のに先んじて実はバラし単品でデュエットをもう一両オクで落としていたのでした・・・
つまり
デュエット3両です。これで98年以降の編成が組めるようになってしまったと言うわけですw
 
元々デュエットを落札した際には「ソロの単品も落とせば97年までの編成を比較的安価に組めるかな~」などと考えて落としたので、先に入線したのは97年までに使えるオハ14改造車です。つまり、実車では少数派のオハ14改造車の方が我が家では多数派になってしまいましたw
 
 
他に増えたのが
 
ロイヤル・デュエットことオロハネ25形550番台です。
ロイヤルの窓が一回り小さい88年改造車で、アルコン帯なので553番限定です。トイレ窓は埋められた後の姿です。6月入線の554番と姿も時代も違うので使い分け可能です。
ちなみに、
一番上は東日本のオロハネ24-550、真ん中が6月入線はオロハネ25-554、一番下が今回入線のオロハネ25-553です。ロイヤルの窓の大きさが小さいのがわかります。エンブレムの位置も違いますねw
 
 
ソロ・ロビーも増えました。
一見6月に入った502番と同じですが、アルコン帯となってトイレ窓も埋まった501番です。これも時代による使い分けが可能です。
 
カニ24も増えました。
これも一見ダブりに見えますが
 
細かいですが荷物ドアが違いますw
6月入線した方は金帯ですが、今回はステンレスのドアレールが露出しています。これはJR北海道のカニ24は改造当初は金帯だったものの、時期は不明ですが金帯を省略するようになったための差異です。Tomixさん、こんな所まで作り込んでるんですねw
余談ですが、JR東のカニ24は廃車まで荷物ドアが金帯でした。
 
 
オハネフ25はダブりと言えばダブりなんですが、一応今回入線したのはBコンパートメント車と言うことになります。
 
写真左が今回入線のオハネフ25、右が6月入線のオハネフ25です。
今回入線のは古い製品のため、北斗星特有の角形の幌枠が再現されていません。
こいうわけで、せっかくのライトユニット付ではありますが、こいつはオプションパーツの幌を固定してしまって11号車(中間に連結)専用にしようかと思っています。Hゴムも北海道車にはない黒ゴムなので、そのうち灰色にしたいですね。ライトユニットは他のオハネフに供用しようとおもいますw
 
内装のベッド部分のパーツの色も6月入線組みとは違います。
これは実車のモケット色が開放B寝台は茶色、Bコンパートメント車はスミレ色となってるのを表現しているためです。地味に使い分け可能という訳ですねw
通路仕切は省略されてますが、なんとか自作しようと思っていますw
ちゃんとした幌枠のものを最後尾に立てたいところですが、残念ながらBコンパートメント仕様で幌枠がちゃんとした製品は出ていないので、暫定的には開放B寝台車を後ろにつけて、そのうち単品またはセットバラしの改造で賄ってみようと思います。
 
というわけで、はたまた北斗星客車が増えてしまった話でしたw
 
めでたく「ソロ」と「デュエット」が入線したので、7月にアップした「その12」の記事を改稿しようと思います。
 

寝台特急「北斗星」の深き沼 その14

 
毎度ご覧いただきありがとうございます。

 

仕事が忙しくなって記事を書く時間がとれなくなり、かなり間が開いてしまいました。

 

今回は車両紹介シリーズのフィナーレとして「北斗星」ファミリーの中でも異端車にしてスーパースターだった「夢空間」客車について書いてみようと思います。

 

第九章 「夢空間」というスペシャル

 

 

JRが民営化直後の高揚感に沸き、バブル景気も華やかなりし頃、1988年にフジテレビの企画で本物のオリエント急行客車が遠路はるばるヨーロッパから来日し、日本国内を走りました。その衝撃はおおきく、JR東日本はオリエント急行客車に影響されて「次世代の寝台客車」をテーマにコンセプトカーとして「夢空間」客車を製造しました。

 

「展望食堂車」、「ラウンジカー」、「豪華寝台車」の3両構成とし、従来ではありえない豪華装備をふんだんに取り入れ、車両・運用・サービスの限界を探る車両となっていました。

 

あくまでコンセプトカーと言うことで当面は展示用で、列車としての運用の予定はないものの、将来「北斗星」客車との組んでの運用も考慮して24系25型がベースとなりました。


1989年に横浜博のパビリオンの一つとしてデビューした後はしばらく運用はなく、展示会などでの展示のみにとどまっていましたが、1990年秋にようやく列車としてデビューを果たし、以降は「北斗星」客車と組んで繁忙期の「夢空間北斗星」や「北斗星トマムスキー」号を中心に、多客臨(一般の人が利用可能な臨時列車)や団体専用列車などで活躍しました。

ちなみに、「夢空間」と組んだ客車はJR東日本の車両だけでなく、JR北海道の車両も結構な頻度で使用され、1往復化後の「北斗星」に先立って異社間混成編成が実現されています。

 また、スーパーエクスプレスレインボーなどのジョイフルトレインと組んでクルーズ列車として運転されることもあり、ジョイフルトレインと定期運用客車の中間的な独自のポジションを築いていきました。現在のクルーズトレインの走りと言っても良いかもしれません。

 

「夢空間」を使った「夢空間北斗星」や「北斗星トマムスキー」等は「北斗星」の臨時列車として半ば繁忙期の常連となっていましたが、1999年に「夢空間」の運用実績を取り入れて製造された新型客車のE26系「カシオペア」が登場すると、2003年を最後に多客臨での運用を終えています。

その後は団体専用となりましたが、引き続き「北斗星」客車と組んで使用されました。「夢空間」を使ったクルーズも何度か企画されて、北海道方面だけでなく、関西方面や山陰まで足を延ばしています。副次的な効果として、東日本専業だった「北斗星」客車や、北斗星用のEF81が関西遠征をする風景も見ることができました。


しかしながら、試作車なるがゆえの扱いづらさか、日本各地を行脚して走行距離が伸びた故か、「老朽化」を名目に車齢19年目の2008年に早くも引退してしまいました。

ラストランは「北斗星」用の解放B寝台を多く使った編成で運転され、「北斗星」ファミリーの一員だった「夢空間」らしい終わり方といえそうです。

「夢空間」車両の量産車は登場しませんでしたが、ここで得られた経験が現在のクルーズトレイン(カシオペア・四季島・トワイライト瑞風・ななつぼし 等)に生かされています。


それでは、「夢空間」の各客車についてみていきましょう。

・オシ25 901

 

 

「夢空間」を象徴する前代未聞の展望食堂車です。車体はグリーンで、ブルートレイン客車とは一線を画していました。

大きな窓が特徴的で、後部はカーブドガラスが用いられた大窓で展望もバッチリですw
展望スペースも食堂になっており、テーブルが存在します。運の良い人は後部のパノラマをみながら食事ができるというわけですね!

定員は22名。一般的な食堂車より少なく、ゆとりがある設計となっています。
実車の室内は金色がふんだんに施された、バブル絶頂期らしいゴージャスな雰囲気となっていました。

ちなみに、内装を手掛けたのは東急百貨店だそうです。
2+1のテーブル配置は北斗星のスシ24形と同じですが、わずか3列の18名のみで、大きな窓と共にそのゆとりを感じることができます。

 

 

また、特徴的なのは個室も存在することで、こちらは定員4名。VIPや小さい子供がいる家族にもぴったりです。

 

 

 

模型の室内はこんな感じです。床面は自作シートで着色してみました。テーブル・椅子も着色したいところですw

ランプシェードも付いてますが、あまりきれいに光りませんw将来的には輝度の高いLEDに交換するなりして対策をしたいところです。

 

外観ですが、厨房側のサイドビューはこんな感じです。やはり食堂部分の大きな窓が目立ちます。少し離れた大窓は個室部分になります。

 

通路側はこんな感じです。他の食堂車同様の高窓で、個室部分まで延びているので車体の半分ほどが高窓になっているのがまた面白いところです。デッキドアのようなドアがありますが、資材搬入用となっているようです。


実車のオシ25 901は現在は埼玉県三郷市のららぽーとに静態保存されています。原則的に車内の公開はしていない様で、まれにイベントなどでみられる程度の様です。

・オハフ25 901

 

 

ワインレッドが一際目を引くラウンジカーでです。形式名だけ見ると最後尾に連結されていそうな車両ですが、展望食堂車を後ろに連結する関係上、緩急設備を持つ中間客車となっていました。これも比較的珍しいケースです。

ゴージャスな内装に反して普通車の「ハ」が付いていますが、当時はロビーカーやサロンカーなどのフリースペースを普通車扱いとしていたためです。近年では「ななつ星in九州」は一等車を示す「イ」を、トワイライト瑞風では新たな車種記号「ラ」を付けていたりしますね。

 

室内にバーカウンターや自動演奏式のピアノが供えられているのが特徴で、オリエント急行客車のバー・サロンカーをオマージュした物だと思われます。

実車のバーカウンター上にはワイングラスを逆さにしたオブジェが取り付けられ、お洒落なイメージを引き立てていました。

窓配置自体は意外と平凡ですが、トイレ・洗面所部分の楕円窓・円窓にハマったステンドグラスが優雅なムードを醸し出しています。

デッキは一箇所ですが、食堂車寄りに車体片側だけドアが付いており、車体左右でドア数が違う珍しい構造になっています。

室内の片隅には電話ボックスが供えられています。

なお、内装のデザインは松屋デパートだそうです。

 

 

模型の室内はこんな感じです。二人がけのテーブルが並び、中央にあるバーカウンターとピアノが目に付きます。

 

サイドビューはこんな感じです。縦長のドア窓とゴージャスな雰囲気の割には窓配置は比較的地味なのがわかります。

トイレの通路部分の楕円窓とステンドグラスは良いアクセントになっていますね。

 

 

反対側はこんな感じ。

逆サイドに比べてドアが一つ少ないことが分かります。トイレ・洗面所部分は小さな丸窓で、やはりステンドグラスが嵌っています。用がなくても見に行きたくなってしまいそうですw

実車はこの写真の様に、外からはレースのカーテンとスリガラスの内窓があり、室内がほとんど見えません。カシオペアやトワイライトエクスプレスのラウンジカーが大きな窓で展望を確保しているのとは対照的です。一説によれば、コンセプトとして外と独立した空間を演出するためとの事ですが、どうなんでしょうねw

 

 さて、オハフ25 901は引退後、オシ25 901と同じく三郷市のららぽーとで静態保存されています。こちらは常時室内展示も行われているようで、休憩所としても使用できる様です。

機会を見つけて見に行きたいものです。

 

・オロネ25 901

 

 

青がベースのツートンカラーの超豪華寝台車です。

デラックススリーバーの愛称を持ち、二人用の個室寝台が3部屋。定員僅か6名の贅沢空間です。

独特の窓配置がただならぬ雰囲気を醸し出していますねw

 

模型の室内はこんな感じです。

 

住居模型の様な風情でもありますねw
 

ビジネスホテルの様な設備のスーペリアツイン(写真左)2部屋と、リビングルームが併設されたエクセレントスイート(写真右)1部屋からなり、各部屋ともバスタブ・トイレ付きのユニットバスを併設しているのが特徴です。勿論日本国内では初の事であり、その後もバスルームを持つ車両はなかなか現れませんでした。いかに意欲的な設備だったか計り知れようと言うものです。

 

スーペリアツインは線路方向にベッドが並ぶ寝室部分と、ソファー・テーブルのあるリビングスペースがあり、間に仕切りはありません。

リビングスペースにはテレビや専用の公衆電話も付いています。登場当時は1989年。携帯電話も普及しておらず、公衆電話はそれなりに有り難い設備だったと言うわけですね。入口付近には小型のクローゼットも付いていました。まさに至れり尽くせりですねw

カラースキームはブルーが主体の落ち着いたものでした。

 

エクセレントスイートはL字形に並んだ寝室とリビングルームからなり、寝室とリビングルームには仕切り扉が存在します。

テレビは寝室とリビングルーム両方に備えられています。いやぁ、贅沢ですねw

リビングには扉が姿見となっている大型クローゼットや専用の公衆電話、向かい合わせのソファー・テーブルの他にも小さなソファーがあります。

寝室は大きなベッドとテレビ。模型では省略されていますがベッドの間に机があります。

こちらのカラースキームはピンクで、差し詰め若いカップル向けといった所でしょうか。今の時代では考えられませんが、当時は若者もそれなりにお金を持っていたのでした。

 

いやー。それにしても、一度乗ってみたかったですね。

 

なお、実車の内装のデザインは高島屋デパートだそうです。

 

客室側の外観はこんな感じです。
窓がすくなく、散らばるような窓配置がいかにも特殊な車両らしいヤバさですねw
寝室の細窓が特徴的です。
「ななつ星in九州」以降のクルーズトレインにも通じるところがあります。
 
通路側の外観です。窓配置はこちらは大人しいというか、整然と8枚の窓が並ぶのみですが、窓越に見えるホテルの廊下を思わせる個室仕切りが上品なムードを醸し出していますね。

屋根上の中央に乗っている白い突起は衛星テレビ用アンテナだそうです。室内のテレビは衛星チャンネルも見られたのですね!

 

さて、オロネ25 901は引退後、江東区で静態保存されていますが、ただの展示や列車ホテルではなく、なんとレストランに変身して営業中です。3部屋の客室は個室の食堂となり、オリエント急行でシェフ経験のある方のフランス料理店になっているうです。

ここも機会を作って行ってみたいところですね!

 

以上で夢空間の紹介は終わりです。

 

長々と続いた車両紹介シリーズもこれで終了です。

 

次回以降は新規入線などもあるので数回の休憩を挟みつつ、北斗星客車の内装加工や、模型での「北斗星」の遊び方などについて書いてみようと思います。